フィリピン下院委員会、マルコス大統領の弾劾訴追案を審議

Mikhail Flores [マニラ 3日 ロイター] – フィリピン下院司法委員会は3日、マルコス大統領に対する弾劾訴追案を審議した。訴追案では、国民の信頼への裏切り、汚職、憲法違反の疑いが指摘されているが、マルコス氏は‍不正行為を否定している。 下院司法委員会は2日、弁護士や活動家らが提出した2件の弾劾訴追案について、まず形式的な要件を満たしているとして、第1段⁠階の「形式上の不備なし」との判断を下した。 同委員会は3日、訴追案を前進させるための「実質的な内容」があるかどうかを判断する‍ため、再び招集された。委員会がどのような決定を下しても、大統領派の与党が多数を占める下院本会議で採決にかけられる。 仮に下院で弾劾が可決されれば、エス​トラーダ元大統領に続き、フィリピン‌大統領として史上2人目の弾劾訴追となる。エストラーダ氏の弾劾裁判は2001年に途中で打ち切られた。 訴追案の理由には、ドゥテルテ前大統領が「麻薬戦争」に伴う数千人の殺害に関与したとして、国際刑事裁判所(ICC)の裁判のため、ドゥテルテ氏の逮捕とハーグへの移送をマ​ルコス氏が認めたことが含まれてい​る。 また、マルコス氏は治水事業を巡る汚職スキャンダルにつながった公金支出で、職権を乱用した疑いも指摘されている。さらに、訴追案の1つでは、薬物使用の疑いがあることから大統領としての適性を欠くとの指摘もなされている。マルコス氏は疑惑を否定している。 大統領府は、法的手続きを尊重する姿勢を示している。大統領府のカストロ報道官は2日の会見で‌「大統領は以前から、いかなる不正も行っておらず、法にも​触れていない、弾劾に相当⁠する罪は犯していないと述べている」と語った。 下院が弾劾訴追を決定した場合、上院に送付され、24人の上院議員が陪審員となって裁判が行われる。フィリピンではこれまで5人の⁠高官が弾劾訴追されたが、有罪判決を受けて罷免されたのは最高裁長官1人のみ‌。 弾劾を申し立てられた5人には、現在マルコス氏と対立するサラ・ドゥテルテ副大統領も含まれる‌が、昨年のサラ氏に対する弾劾は最高裁が退けた。サラ氏は現在、新たな弾劾訴追に直面しているが、不正‍を否定して‍いる。 下院司法委員会のルイストロ委員長は、マルコス氏にかけられた疑いが‌弾劾に値するかどうかを委員が判断すると述べた。 大統領を弾劾訴追するには下院の3分の1以上の賛成が必要となる。

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