幼少期から親の影響で「ルパン三世」が好きです。ルパン三世と言えば、かのアルセーヌ・ルパンの孫。つまりは泥棒ですから、脱獄することもあるわけです。「PART1」のOPでルパンがライトに照らされながら走るシーンは心が躍ります。 実際にルパンが脱獄することは少ないですが(脱獄するにはまず捕まらなくちゃいけないので)、捕まるエピソードでは「今回はどんな脱獄をするのだろう」とわくわくして妄想を膨らませたものです。 そんな心躍る脱獄、したい……したくない? とはいえ、まるでそんなフィルム・ノワールのような、魅力的な脱獄が味わえるゲームなんてあるわけ…… あ、あった~~~!? 前置きが長くなりました。 そんなわけで、クラウディッドレパードエンタテインメントから発売されるニンテンドースイッチ/ニンテンドースイッチ2版『Back to the Dawn ~ブレイク・ザ・アニマル・プリズン~』の体験版を先行プレイする機会を得ましたので、本記事ではその様子を十三代目石川五ェ門が男性の初恋相手だった筆者がお届けします。ちなみに女性の初恋相手は火野レイちゃんです。 本作はTVドラマ「プリズン・ブレイク」や、1979年の映画「アルカトラズからの脱出」などに影響を受けた作品で、可愛らしいキャラクターデザイン(よく見るといかつい表情をしているキャラが多いが……)とは裏腹に、ストーリーや世界観はハードボイルドやフィルム・ノワールという言葉がぴったりな作品となっております。 Spiral Up Gamesより配信中のPC版はSteamユーザーレビュー数が7,000件を超えており、「非常に好評」となっております。また、数々のゲームアワードを受賞している、かなりの実力派な作品です。 そんな本作の主人公は、悪徳市長の闇に触れた記者・キツネのトーマスと、友の死の真相を追う潜入捜査官・パンサーのボブから選ぶことができます。画面右部分を見るに、もう一匹追加されそう。タイトル画面にいた他のキャラかな?それとも看守側とか?なんにせよ楽しみですね。 主人公ふたりの日本語CVについては、トーマスを仲村宗悟さん(代表作『アイドルマスター SideM』の天道輝、「THE FIRST SLAM DUNK」の宮城リョータなど)、ボブを間宮康弘さん(代表作「ファンタスティック・ビースト」シリーズのジェイコブ・コワルスキー、「忍たま乱太郎」の稗田八方斎〈2代目〉など)が担当されています。お2人とも別のゲームで存じているため、「どんなキャラかな?」とわくわくしながら開始していきます、とっても楽しみ!体験版ではトーマスのみプレイ可能です。 トーマスは先述したように記者なのですが、「どんな記者なのか」を選択でき、これにより初期スキルが決まるようです。うーん、悩みますがここは「テレビ記者」にしました。刑務所内って対人能力高くないと大変そうだから……。 OPを見ていると、トーマスが公害問題を取材しているシーンから始まります。どうやらそれが市長が私腹を肥やすが故に起きているものではないか……と考えているようですね。市長は任期の関係で市長選を控えており、それが事実なら再当選はさせたくないところです。 真実を求めて報道するトーマスの元に、選活主任(「選挙活動主任」かな?)である「イレイサー」ことアンジェロが買収にやってきました。お金を受け取るか否かはプレイヤーが選べるようです。ここはトーマスの心意気を信じて受け取らずに突っぱねましょう。でもこんな町で正義を貫くのって大変そう(小声)。 買収を断って店を後にしたが謂れなき罪を被せられて逮捕されるトーマス、そしてその様子を眺めながら優雅にコーヒーをお代わりするアンジェロ……。 うお~!渋い!ハードボイルド!フィルム・ノワール! トーマスが刑務所に入れられて、操作開始です! 刑務所なので点呼やご飯などの時間が決まっています。何せ一日目ですから道に迷ってしまう……と思いきや、時間になるとトーマスが指定の場所に移動してます。マップや時間割を把握して慣れる余裕がうまれるため、個人的にありがたかったです。 親友の弁護士に電話をしたかったのですが、電話をかけるにはお金がいります……そのため、刑務所内の仕事に応募しました。申請手続きやら健康診断やらがあり、肝心の仕事は明日からです。まあゆっくり慣れて……いや、市長選の日が決まっているから、そうゆっくりもしていられないんだよな。 本作ではアクションの成否や進行具合をダイスロールで判定する箇所があります。これは……知っている!なぜならTRPGプレイヤーでもあるので……!「シノビガミ」をプレイしたことがあるので……!カツアゲされるところでしたが2d6(6面ダイスを2個)を振って説得に成功、ふうお金を奪われずに済んだぜ。 この時間には副業(サブクエストにあたるもの)があり、それでもお金が稼げそうです。 お金がないよ~(泣)と思いましたが、明日からとはいえ仕事があるし(どれくらい稼げるかはわからないけれど)、副業もあるし、思っていたよりは稼げそう。とはいえ好感度を上げるためにはプレゼントしたいし、ギャング各派閥の入場料もあるし(これは所属することによって免除されそう)、風邪をひかないためにも寝床は整えておきたいし……うぅん、やりくりに悩むところです。 もう一人の主人公であるボブはNPCとして登場しています。なんか群像劇っぽくてイイ~!ボブに限らず、キャラクターの掘り下げが丁寧です。各キャラに作りこまれたバックボーンがあり、トーマスと同じように無実で、あるいはどうしようもない理由で、刑務所にいます。仲良くなればもっとわかるんだろうな。本作には各キャラに好感度が設定されています。 途中で気が付きましたが、移動が楽で、痒いところに手が届いています。L押しっぱなしでマップ移動、特定の場所にてR押しっぱなしで階層移動が可能です。勿論ファストトラベルしたら道中にいるキャラクターとの交流はできませんが、急いで目的の場所に駆け付けたい時だってあるし、使い分けできるってのが良いポイントですよね。 消灯前に部屋にあるトイレが水漏れしており、確認したらネジが緩んでいるのを発見しました。もしかしたらここから脱獄できるのかも……。 ただ今回は入った経緯が経緯ですし、「市長を市長選で勝たせるわけにはいかない」という明確な目標があるものですから、非正規な脱獄は……トーマス向きじゃないかも。トーマスはどう思う?心の中のトーマスと相談しながら進めます。 親友の弁護士・リードとはやく面会したいのですが、予約が埋まっており、現状だと会えるのがかなり先になるよう。何とか割り込めないかと思案したトーマスは、看守のブルースに聞いてみました。すると、刑務所内のギャングの1つである「ブラッククロー」のリーダー、カイザーの部屋から手帳を盗んで持ってくれば考えてくれる、とのこと。 看守かギャングか悩みましたが、ここは囚人内の秩序を考え、「ワンチャンわかってくれないだろうか……いや、ワンちゃんは看守側なんだが」なんて小粋なジョークを考えながら、カイザーに素直に話してみました。するとこちらでもミッションが発生。 NPCに「借金の催促」、しかも声をかけるだけで暴力はせずにOKだったので速攻終わらせてきました。へへへ、媚びへつらわさせていただきやす、へへへ。市長の不正を白日の下にさらすためならばギャングさまのお使いだって靴舐めだってさせていただきやす。 クエスト達成を報告するとカイザーの権力で面会をどうにかしてくれる……と思いきや、こんな時のために用意して置いた「ダミーの手帳」をくれました。おお、なんたる用意周到さと器の大きさ……!これがボスたる由縁……!! もはや次の仕事はないかと積極的に聞くまでにカイザーさまに好感を覚えていますが特になかったので、後ろ髪引かれながらもその場を後にし看守のブルースの元へ。道中ギャング好感度を確認したらかなり上がっており、特定派閥に所属するルートもありそうだなと感じました。 さて、カイザーさまとブルースのおかげで翌日に面会ができました。 リードと話し合い、悪徳市長へ繋がる手がかりが、トーマスが収監された時に没収されている財布の中にあることが判明しました。しかし財布は出所時まで返されず、そしてトーマスが出所する予定なのは市長選のあと。このままでは市長に再当選されてしまいます。どうしたものか……。 アッアッここで!?そ、そんな……。 今回は主にメインストーリー(であろうルート)を進めて、正規に出所しようとしてみました。それ以外にも、トイレはあからさまに脱獄できそうだったし、ギャングに加入するルートだってありそうだったし(しかも三派閥もある!)、戦闘スキルがありますから模範囚ではなく一匹狼……いや一匹狐の暴れん坊になる選択肢だってありそうだし……。 よし。 気になりまくったので脱獄ルート(仮称)もやるぞ!折角ですので今回は経歴を「従軍記者」に変更してみました。 こちらも、トイレを外しパイプエリアの様子を見たところまで進むと終わり。しかし弁護士には一切会わずでここまで物語が進展したのですから、豊富なルートが用意されているようです。エンディングもいくつあるのでしょうか、わくわく。 本作は膨大なテキスト量があるにもかかわらずローカライズの質が極めて高く、やりとりも本当にフィルム・ノワールのようなおしゃれさとダーティさを併せ持っており、映画の中に入り込んでいるような感覚でプレイできます。 ただ、音声と文字で合っていない箇所があったり、同じ単語が会話の最中で読みが変わる(「癖」を「くせ」「へき」など)ことは気になりました。後者はキャラの個性でもありそうなのですが、会話の最中で異なっている読みがあったので、おそらくミスでしょう。 刑務所内で繰り広げられる濃厚なストーリー、果たしてどのような結末を迎えるのでしょうか。 『Back to the Dawn ~ブレイク・ザ・アニマル・プリズン~』はニンテンドースイッチ/ニンテンドースイッチ2版が2026年3月5日発売予定、PS5版が2026年発売予定です。