「他職員の関与ない」愛知・弥富市長が謝罪 入札めぐる情報漏洩事件

愛知県弥富市発注工事をめぐる情報漏洩(ろうえい)事件で、市は13日、記者会見を開き、安藤正明市長が「ご迷惑、ご心配をおかけしていることを深くおわびします」と謝罪した。市によると、官製談合防止法違反容疑などで逮捕された市建設部長の立石隆信容疑者(55)は、部長に就任した2023年4月以降、計979件の工事の契約に関わっていたという。複数の職員が警察から事情聴取を受けているというが、市側は「他の職員の関与はない」などと説明した。 県警によると、立石容疑者の逮捕容疑は昨年5~6月、3件の公共施設の改修工事の入札で、建設業者側に設計金額を伝え、予定価格に近い価格で落札させたというもの。3件の工事の予定価格に対する落札率は約97~99%で、いずれも市内の業者が落札していた。 市によると、市が事件を把握したのは昨年11月20日。県警から、立石容疑者について「官製談合の疑いで捜査を行う」と連絡があり、「市独自の調査は控えてほしい」と伝えられた。立石容疑者からも「警察から来てほしいと言われた」との申し出があったという。 これに先立ち、立石容疑者からは11月18日付で年休取得の届け出があった。11月19日~12月1日は年休、12月2日以降は病欠となっている。 立石容疑者は入札参加資格を審査する委員などとして、昨年4~11月で345件の工事の契約に関わっていた。うち328件が指名競争入札と随意契約、17件が一般競争入札だった。市では200万円以上を指名競争入札、1億円以上を一般競争入札で実施。指名競争入札では市内の業者を優先しつつ、特定の業者に偏らないように選定していたという。 落札率約99%の工事について、安藤市長は「不自然だとは思わなかった。業者が積算した額が予定価格に近かったと認識していた」と述べた。 逮捕容疑に絡む「弥富まちなか交流館」の改修工事は、今年6月の終了予定で施工中だが、市は計画通り工事を進める。今後の対策として、建設工事の予定価格を事前に公表することを検討するほか、外部の有識者を交えた委員会を立ち上げて検証する考えを明らかにした。 ◇ 県警は13日、立石容疑者を官製談合防止法違反容疑などで名古屋地検に送検。また金額の漏洩や入札に関わったとされる建設会社4社の代表4人を公契約関係競売入札妨害容疑で書類送検した。13日夕、捜査員らが弥富市役所に家宅捜索に入った。(鎌形祐花、松本敏博)

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