大阪・ミナミの道頓堀で少年3人が刃物で刺されて死傷した事件で、大阪府警は17日、司法解剖の結果、死亡した少年(17)が心臓を貫通するほどの刺し傷を負っていたと明らかにした。首にも複数の傷があった。府警は殺人容疑で逮捕した無職、岩崎龍我(りょうが)容疑者(21)=大阪市住吉区=が迷惑行為を注意され、少年を執拗(しつよう)に狙ったとみている。 府警捜査1課によると、岩崎容疑者は14日午後11時55分ごろ、大阪市中央区心斎橋筋2の雑居ビル1階のエントランスで、奈良県田原本町の会社員、鎌田隆之亮さんを刃物で刺して殺害した疑いが持たれている。「威嚇するつもりだった。殺意はなかった」と容疑の一部を否認している。 司法解剖の結果、鎌田さんの胸の傷は心臓を貫通して他の臓器に達していた。死因は心臓を損傷したことによる心停止だった。 事件後に逃走していた容疑者は15日午前に大阪市浪速区で確保された際、折り畳み式ナイフを所持しており、府警はこのナイフが凶器とみている。 府警は17日、岩崎容疑者を殺人容疑で送検した。留置先の府警南署から大阪地検に移送しようとしたが、本人が留置場から出ることを拒否。府警は関係書類のみ地検に送った。 捜査関係者によると、女性に迷惑行為をしたとして、事件直前に鎌田さんらが岩崎容疑者に注意していた。容疑者と少年らは現場近くの別の場所で接触し、ビルに移動してきたとみられる。府警は口論になった後、容疑者が刃物を持ちだして3人を襲ったとみている。 鎌田さんの他に17歳の2人も上半身を刺され、1人が意識不明の重体。1人は重傷を負った。2人は現場ビルから数十メートル先の路上で倒れていた。【斉藤朋恵、大坪菜々美、松原隼斗】