米ニューヨーク州バッファローで26日、視力をほとんど失っていたミャンマー出身の難民ヌルル・アミン・シャー・アラムさん(56)の葬儀が営まれた。アラムさんは国境警備隊の拘束下から解放された後に行方不明となり、市中心部の路上で死亡しているのが見つかった。市長は今回の事案は防げた可能性があり、米税関・国境警備局(CBP)の対応は非人道的だったと批判している。 ◇ 米ニューヨーク州バッファローで26日、ミャンマー出身の難民、ヌルル・アミン・シャー・アラムさん(56)の葬儀が営まれた。ほぼ盲目のアラムさんは、市中心部の路上で遺体で発見された。 2月19日、刑務所から釈放され、米国境警備隊が自宅から数マイル離れた喫茶店で降ろし、その後行方不明となっていた。 遺族の友人 「彼は英語が分からなかった。話すことも理解することもできなかった。まともに歩くこともできず、よく見えなかった。ほとんど盲目だった。(当局の対応は)非人道的だ」 葬儀の参列者 「通訳を手配することだってできたはずだ。家族や息子さん、奥さん、誰でもいいから連絡して、迎えに来てもらうことだってできたはずだ。なぜ本人に確認もせず、家族にも連絡しなかったのか?」 殺人課の捜査官がアラムさん死亡の経緯を調べている。 バッファロー市のライアン市長は声明で、今回の事案は防ぐことができたものであり、米税関・国境警備局(CBP)の職務怠慢だと批判した。その上で市長は、CBPの判断は「プロ意識に欠け、非人道的だった」と述べた。 CBPはコメント要請に直ちには応じていない。 ただし地元メディアに対しCBPの報道官は、アラムさんが難民として入国しており強制送還できないと判断したため、最後に確認された住所近くの安全で暖かい場所として喫茶店で降ろしたと説明した。また、「苦痛の兆候や移動上の問題、特別な支援を必要とする障害は見られなかった」としている。 アラムさんの息子モハマド・ファイサルさんは、父親は昨年、警察の誤解によって逮捕されたと語った。 アラムさんは歩行補助のためカーテンの棒を杖代わりに使っていたが、道に迷い民家の敷地に入ったことで通報され、警察の命令を理解できずに逮捕されたという。 釈放後にどこで降ろされたのかは、家族には知らされなかったとしいう。 26日には市民がアラムさんの追悼集会を開き、責任を追及する声が上がった。