当時10代の娘に性的暴行加えた53歳の父親 初公判で性行為は認めたものの「逆らえない状態ではなかった」無罪を主張 富山地裁

8年前、当時高校生だった実の娘に性的暴行を加えたとして準強姦の罪に問われている父親の初公判が16日富山地裁で行われ、父親は娘との性行為は認めた一方「逆らえない状態ではなかった」と無罪を主張しました。 準強姦の罪に問われているのは富山県黒部市の無職、大門広治被告(53)です。 起訴状などによりますと、大門被告は2016年8月ごろ、当時高校生だった実の娘の福山里帆さんに対し、抵抗できない状態と知りながら性的暴行を加えたとされています。 里帆さんによりますと、中学2年生から高校2年生までの間、母親の外出中に自宅で複数回にわたり性的被害を受けたとして去年3月、警察に告訴状を提出。ことし3月、父親である大門被告は逮捕されました。 逮捕後にチューリップテレビの取材に応じた里帆さんは、父親に裁判で聞きたいことがあると話していました。 福山里帆さん(記者会見 今年3月) 「やっぱりなんで私だったのっていうところは聞きたい。自分なりには考えてみた中でどうしても答えが出なかったのが一番そこなので」 富山地裁で始まった初公判。うつむいた様子で法廷に入ってきた大門被告は、裁判長から起訴内容について問われると… 大門広治被告 「里帆さんとの性行為は間違いない。逆らえない状態ではなかった」 大門被告は性行為は認めた一方、「逆らえない状態ではなかった」と起訴内容を一部否認、弁護側は準強姦の罪に当たらないと無罪を主張しました。 ■子どもとして悲しい気持ちが大きい… 検察側は冒頭陳述で、大門被告は2012年ごろから、里帆さんに性的興味を抱くようになり体を触ったり、風呂場を覗いたりしていたと指摘。また殴るなどの暴行を加えたことで里帆さんが恐怖心を抱くようになり里帆さんに衣服を脱ぐように命じ性行為を行ったとしています。 検察側は里帆さんが妹に性被害が及ぶのを恐れ大門被告に逆らうことが出来なかった指摘しました。 一方、弁護側は「被告は里帆さんに手をあげたことはあるがしつけの範囲で恐怖心を抱かせるものではない」と反論。「性行為は事実で倫理的に非難されるが、抵抗不能な状態までは陥らせていない」としました。

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