英首相、「評判上のリスク」指摘も大使任命 エプスタイン氏と親密

英政府は11日、マンデルソン前駐米大使に対する任命前の適格性調査の結果などを公表した。少女らへの性的虐待罪などで起訴され死亡した米富豪、エプスタイン氏との関係などから、任命について「評判上のリスク」が指摘されていたことが明らかになった。スターマー首相は、両者の親密な関係が判明したためマンデルソン氏を解任したが、任命責任を問われている。 公表されたのは適格性調査結果など147ページの資料。マンデルソン氏とエプスタイン氏との関係は2002年に始まり、エプスタイン氏が08年に少女による売春をあっせんした罪で有罪判決を受けた後、マンデルソン氏がビジネス相だった時期を含む09~11年も関係が続いたと指摘。09年に収監中だったエプスタイン氏の邸宅にマンデルソン氏が滞在したと報じられたことなどにも触れ、こうした経緯が「評判上のリスク」になると注意喚起していた。 また資料には、パウエル首相補佐官(国家安全保障担当)がマンデルソン氏の任命について「奇妙なほど急いでいた」と振り返っていたとの記録もある。 スターマー氏は24年12月にマンデルソン氏を駐米大使に任命した。だが米下院が25年9月に公開した資料で、マンデルソン氏が売春をあっせんした罪で起訴されたエプスタイン氏に対し、「早期釈放を求めて闘うべきだ」とメールで助言していたことなどが明らかになり、解任した。 スターマー氏は任命を巡り、マンデルソン氏がエプスタイン氏との関係についてうそをついていたと主張しており、任命時点で両者の親密さをどこまで把握していたのかが焦点になっている。 議会の要請を受けて公表された今回の資料はその一端を示す。ただ、マンデルソン氏はエプスタイン氏への機密情報漏えいとみられる容疑で2月に逮捕されており、英メディアによると、スターマー氏側がマンデルソン氏にエプスタイン氏との関係を聞いたやり取りなどは捜査上の理由で公表されていない。【ロンドン福永方人】

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