仁川(インチョン)で生後20カ月の娘を放置して死なせた母親が、犬や猫の排泄物を適切に処理しないなど、悪臭の漂う非衛生的な環境で子供を養育していたことが分かった。この母親は、自分は配達料理などで食事を済ませる一方で、子供には十分な食事を与えず栄養失調状態のままで放置していた。警察はこの母親に対し、児童虐待致死容疑とともに長女への放置容疑も追加して拘束送検した。 12日、中央日報の取材を総合すると、生後20カ月の子供を放置して死なせた疑いで逮捕された20代のAは、仁川市南洞区(ナムドング)のあるヴィラ(低層マンション)に居住し、亡くなった次女と小学生の長女の2人を一人で育てていた。Aはヴィラの階段に荷物を乱雑に放置しており、犬4匹と猫1匹の計5匹を飼育しながら発生した排泄物などを放置し、その悪臭によって近隣住民とトラブルになっていた。 ヴィラ付近で取材に応じた60代の住民は「玄関を開けると漂う悪臭と犬の鳴き声のせいで、住民は大きな苦痛を感じていた」とし「本人は適切に処理すると言うばかりで、一度も改善されることはなかった」と語った。 Aの家庭は基礎生活受給者(生活保護受給者に相当)かつ、ひとり親家庭に分類され、生計給付や児童手当などの政府支援を月平均300万ウォン(約32万円)ほど受け取っていた。Aはこの支援金を配達料理の注文に使っていた。また、困窮層に食品を支援する「フードバンク」から受け取った食品でも食事を済ませていたという。基礎生活受給者に支給されたとみられる米袋は、ヴィラの階段に放置されたままだった。こうした支援があったにもかかわらず、子供には十分な食事が与えられず、栄養失調で亡くなった。 亡くなった子供を収容した霊安室の関係者は「発見当時、肋骨が浮き出るほどひどく痩せており、遺体は腐敗が進んだ状態だった」とし「親指に傷があったが、おそらくあまりの空腹で指をしゃぶり続けてできた傷ではないかと思うと、いたたまれない」と肩を落とした。 Aの家庭には、子供たちの叔母(母親の姉妹)たちが頻繁に出入りして育児を手伝っていたという。先月中旬ごろ、Aは子供とともに保育園のオリエンテーションに参加していた。しかし、子供はついに登園することなく、4日に遺体で発見された。子供は、疎外階層の葬儀を支援する「富貴後援会」の助けを借りて簡素な葬儀を執り行った後、火葬された。 仁川警察庁女性青少年犯罪捜査係は同日、児童虐待致死の疑いでAを検察に拘束送検した。警察はAが長女の養育も疎かにしていたとみて、児童福祉法上放任容疑も適用した。長女の発育状態は悪くなかったが、家の中の衛生状態が2人の娘を育てるのに適切でないレベルだと判断し、関連容疑を適用した。 大韓児童虐待防止協会のコン・ヘジョン代表は「子供が栄養失調で亡くなるまでには長い時間がかかるが、母親本人は食事を自由にしてペットを飼いながら、子供を長期間にわたり適切に世話していなかったということ」とし「致死ではなく、児童虐待殺害罪に準じて厳罰に処すべき」と述べた。