【無罪判決】「病気のせいで娘の命を奪ったと思いたくなかった」 11か月の娘が頭部外傷で死亡 4年後に逮捕された母親(29)の裁判 争点は「母親の暴行の有無」【判決詳報・前編】

2018年7月、福岡県川崎町の自宅で生後11か月の松本笑乃ちゃんが頭部に強い衝撃を受けて死亡した。 母親の松本亜里沙さん(29)が傷害致死の疑いで逮捕・起訴されたのは笑乃ちゃんの死から4年後、2022年のことだった。 裁判が始まったのは2025年11月。 争点は「松本さんによる暴行の有無」だった。 検察側は、笑乃ちゃんがけがをした際に母親が持病のてんかんについて言及しなかったことについて暴行を隠す目的があったなどと主張し、懲役8年を求刑。 弁護側は笑乃ちゃんの頭部のけがについて「暴行による医学的根拠はない」などと述べて無罪判決を求めた。 ■「頭部に強い衝撃を与える何らかの暴行加えた」娘を亡くした母親を起訴 母親の松本亜里沙さん(29)は2018年7月28日午前7時15分頃から午前11時50分頃までの間に、当時住んでいた福岡県川崎町の自宅で長女・笑乃ちゃん(11か月)の頭部に強い衝撃を与える何らかの暴行を加え、後頭骨骨折、急性硬膜下血腫及びびまん性脳腫脹の傷害を負わせ、同月31日午前1時14分頃、九州病院において死亡させたとして傷害致死の罪で起訴された。 笑乃ちゃんの死亡原因は「急性硬膜下血腫」と脳全体が腫れる「びまん性脳腫脹」で、後頭部は骨折していた。 ■自宅には母親と生後11か月の娘だけ 争点は”母親の暴行の有無” 母親の松本さんと長女の笑乃ちゃんが2人きりの時に起きた事件。 当時、2人の間に何があったのかを裏付ける直接的な証拠は存在しない。 裁判は、笑乃ちゃんが死に至ったけがが松本さんの暴行によるものと主張する検察側と、持病のてんかんの発作で松本さんが抱っこしていた笑乃ちゃんを落としたと主張する弁護側が真っ向から争う形となった。 裁判の争点は、松本さんが笑乃ちゃんに対し、公訴事実記載の暴行を加えたか否かであった。 ■「『ドン』と音がしたので見たら倒れてて…」逮捕前の松本さんの説明 松本さんが傷害致死容疑で警察に逮捕されたのは笑乃ちゃんの死から4年後となる2022年2月のことだった。 松本さんは逮捕前、RKBの取材に対し、こう答えていた。 「ミルクをやろうと思って作ってた時に『ドン』と音がしたので見たら倒れてて急に呼吸がおかしくなったので救急車を呼んだ」

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加