今月7日、富山市の国道8号の交差点で親子2人が死亡した事故で、警察はおととい、容疑者の男の立ち会いのもと、実況見分を行いました。 未明に事故現場で行われた実況見分で警察は何を調べたのか。 交通事故分析の専門家の意見も交えて詳しくお伝えします。 長谷川記者のリポートです。 長谷川大記者 「時刻は午前3時39分です。杉林容疑者とみられる人物が現場付近に到着しました」 うつむいたまま、事故のあった交差点に手を合わせるような仕草を見せた男。 危険運転致死の疑いで逮捕・送検された舟橋村舟橋の会社員杉林凌容疑者(26)です。 杉林容疑者は今月7日の早朝、富山市八町の交差点に赤信号を無視して進入し、軽乗用車に衝突して乗っていた親子2人を死亡させた疑いが持たれています。 警察の調べに対し、杉林容疑者は「赤信号でも行ってやろうと思った」などと容疑を認めています。 国道8号の一部を規制し、容疑者立ち会いのもと行われた、おとといの実況見分。 当時の見え方を再現するため、報道各社のライトやフラッシュの使用は控えるよう求められました。 杉林容疑者が捜査員と言葉を交わしながら、身振り手振りで何かを説明する場面もありました。 容疑者立ち会いのもとの実況見分は今月13日にも行われました。 この時は後部座席に容疑者を乗せた警察車両が、容疑者の自宅がある舟橋村から事故現場まで、事故当日と同じルートをたどりました。 道中、交差点で一時停止し、捜査員が写真を撮る場面もありました。 2回の実況見分で警察は何を調べようとしたのか。 交通事故分析の専門家は次のように話します。 交通事故鑑定人・熊谷宗徳さん 「被疑者が私はここで何をした、私はここで赤信号を確認した、でもここで行ってやろうと思った、ひとつひとつ指を指してですね、ここで、ここでという形の実況見分を行います。どの地点で信号が赤に変わったのか、その時、信号は見えていたのか。見えていなかったのであれば、おそらく4、500メートル手前で赤に変わってるはずなので、そこから見えるのか、見えなかったのか。あえて(交差点に)突っ込んでいるわけですから、そこも悪質性の立証になってくるわけです」 容疑者が「現場で赤信号をいつ認識したか」に加え、今月13日の実況見分で調べたように事故現場手前での運転も重要なポイントになるということです。 交通事故鑑定人・熊谷宗徳さん 「どれだけ悪質性があったのか、他にも違反がなかったのか、というところですね。実況見分で特定して立件していくというところになります」 捜査関係者によりますと杉林容疑者は赤信号だったことを数百メートル手前から認識し、ブレーキをかけずに時速140キロを超えるスピードで交差点に進入したとみられること、さらに「ほかの車と一方的に競い、引き離そうとした」という趣旨の供述をしていることが分かっています。 長谷川大記者 「実況見分が終わっておよそ1時間後、事故が起きたのと同じ時刻の現場です。発生から2週間。現場には今も多くの花が手向けられています。検察は運転手の男を危険運転致死罪で起訴できるのか。真相解明が待たれます」