警察庁は14日、全国の監察部門の幹部らを集めた定例会議を東京都内で開いた。 昨年の全国の懲戒処分者は過去10年間で最多で、神奈川県警の不適正な交通違反取り締まりなど不祥事が続いた。 楠芳伸長官は訓示で「組織の規律が緩んできていることを強く懸念する」と述べ、幹部職員による細やかな指示や職場環境の改善から不祥事を未然防止するよう指示した。 楠長官はまず「警察に対する国民の信頼を損なう事案が相次いだ」と説明した。 佐賀県警科学捜査研究所ではDNA型鑑定の不正があり、警視庁ではスカウトグループに捜査情報を漏洩(ろうえい)した容疑で元警部補が逮捕された。 今年明らかになった神奈川県警による不適正な交通違反の取り締まりは24人が処分され、交通違反約2700件を取り消すこととなった。 また警視庁公安部による大川原化工機の冤罪(えんざい)事件や、神奈川県警の対応のまずさが露見した川崎市のストーカー殺人事件を受けて警察庁が昨年、臨時会議を開いたことにも触れた。 訓示で楠長官は、監察部門は「組織の医者」と位置付けた。そのうえで、職員が業務の基本を守れているかを幹部職員が確認することのほか、生活ぶりなどの身上把握や適切なコミュニケーションが重要だとした。 一方、行きすぎた指導でハラスメントにつながることもあるとして、ハラスメントの認定について研修を繰り返し、職員の認識を新たにすることも指示した。(光墨祥吾)