11月20日、鹿児島・徳之島の伊仙町の住宅で、55歳の保育士の女性が殺害された事件は、犯人逮捕に至らぬまま、20日で1ヶ月が経ちました。 現場周辺の住民からは不安な声が聞かれる中、関係者への取材から、被害者が親族の家から帰宅して40分ほどの間に何者かに殺害されたとみられることがわかりました。 轟木康陽記者 「事件から1ヶ月経った今も現場にはこのように規制線が張られ、現在も犯人の逮捕に至っていません」 11月20日の午後6時ごろ、鹿児島県伊仙町佐弁にあるこの住宅から、住人の菊池房子さんが血を流して倒れているのが見つかりました。 その場で死亡が確認された菊池さんの上半身には、鋭利なものでつけられたとみられる複数の傷があり、死因は出血性ショックでした。 警察は菊池さんが何者かに殺害された殺人事件と断定し、捜査本部を設置。 約50人体制で捜査を進め、12月15日には菊池さんの住宅の鑑識作業などの現場検証を終えたということです。 この1ヶ月で延べ1500人余りの捜査員を投入していますが、いまだ犯人逮捕には至っていません。 菊池さんの知人 「まさかこんなに1カ月もかかるとは思ってなかった。(菊池さんは)物静かな人。自分から積極的に色々言う人ではない」 「あの子は真面目な子だった。人に恨まれることなんて絶対にない。早く捕まってほしい」 近所は顔見知りばかりという集落で起きた殺人事件。 その後の取材で、菊池さんの事件前の足取りが新たに明らかになりました。 関係者によりますと、菊池さんは事件当日の午後5時20分ごろまで、近くの親族の家にいたということです。 菊池さんが自宅で倒れているのが発見されたのが午後6時ごろのため、菊池さんはこの40分ほどの間に殺害されたとみられます。 先ほど20日午後5時ごろの伊仙町の様子です。 警察は菊池さんが発見されたのと同じ時間帯に検問を行い、事件に関する情報提供をよびかけていました。 誰が何のために事件を起こしたのかー 早期の解決が待たれます。 また、県警本部の中野誠刑事部長も「引き続き全力で捜査をする。些細なことでも構わないので情報提供をしてもらいたい」とコメントしています。 連絡先は徳之島警察署、電話番号は0997-83-0110となっています。