熊本県八代市役所の新庁舎建設の入札で、特定の業者に有利になるよう市に働きかけるなどして金品を受領したとして、警視庁と熊本県警の合同捜査本部は、あっせん収賄の疑いで、市議の成松由紀夫容疑者(54)ら3人を逮捕した。警視庁は、認否を明らかにしていない。 ほかに逮捕されたのは、会社役員の園川忠助(61)、元市議の松浦輝幸(84)の両容疑者。 成松容疑者らの逮捕容疑は共謀の上、平成28年ごろ~令和元年6月ごろ、市役所新庁舎建設工事の入札を巡り、準大手ゼネコン「前田建設工業」(東京都千代田区)が代表を務める共同企業体(JV)が有利になるような評価基準で実施するよう同市職員に指示。元年8月~12月ごろには、同社側の利益を約11億円を増やすために市に働きかけ、3年6月ごろ、見返りとして同社側から現金6千万円を受け取ったとしている。 市庁舎は平成28年の熊本地震で被災し、建て替えが決定。市は令和元年7月、入札価格だけでなく技術なども考慮する「総合評価方式」の制限付き一般競争入札で工事を公告し、その後、同社などのJVが約118億円(落札率99・9%)で落札した。 警視庁によると、同社側は平成28年以降、園川容疑者を介して入札を総合評価方式にすることなどを成松容疑者に依頼。同社九州支店が自社に有利となる評価基準案を作成し、成松容疑者らを経由して市側に渡り、実際の入札では一部を除き基準案の通りだった。現金の受け渡し場所は松浦容疑者の自宅だったという。 同社側については、贈賄罪の公訴時効(3年)が成立している。