巨人は26日、阿部慎之助監督(47)の辞任を発表した。25日に18歳の長女への暴行容疑で警視庁渋谷署に現行犯逮捕され、この日未明に釈放。午前に東京・大手町の読売新聞ビルで山口オーナーと対面して「伝統ある巨人軍の監督の名を汚した」と辞任を申し入れ、受理された。その後、同ビルで会見して涙ながらに謝罪。シーズン中の監督退任は球団史上初めてで、橋上秀樹オフェンスチーフコーチ(60)が監督代行に就任した。 黒のスーツ、黒のネクタイで会見に臨んだ阿部前監督。この日、交流戦初戦を迎えるチームへの思いを聞かれると「いやあ…」と絶句した。25秒間の沈黙。その後、「こういう形で、去るっていうことは、本当に迷惑かけているなと、思います」と言葉を絞り出した。大粒の涙に無念の思いがにじんでいた。 現役監督の逮捕という衝撃の一報から一夜明けて辞任が決まり、自らの言葉で謝罪する場が設けられた。冒頭で「私の家族のトラブルで多くの野球ファンの方、プロ野球関係者の方、会社に多大なご心配とご迷惑をかけました。伝統ある巨人軍の監督の名も汚してしまって。とても深く謝罪したい気持ちでいっぱいです」と深々と頭を下げた。 事実確認した球団によると、25日午後6時頃、都内の自宅で姉妹のケンカを止めようとした際、18歳の長女から言い返されたことに腹を立て、長女の襟元をつかみ、投げ飛ばすなどの暴行を加えた。長女にケガはなかった。長女はチャットGPTに相談し、回答に基づき児童相談所へ通報した。児童相談所から連絡を受けた渋谷署が自宅を訪れ、現行犯逮捕した。 会見の途中から弁護士の名古屋聡介氏が阿部前監督の横に立ち、長女からの手紙を代読。殴る、蹴るの行為はなかったこと、このような事態となり反省していること、父である阿部前監督が連行される際に泣き崩れたこと、父とは仲直りしたことなどが明かされた。その際、阿部前監督は厳しい表情で前を向いていた。 24日は阪神戦(東京D)の指揮を執り、25日は休養日だった。「娘も高校3年生という年頃な子ですので、どうか皆さま、温かく見守っていただければ幸いです」と娘への配慮を求めた。会見後に東京Dを訪れ、橋上監督代行らチームに直接謝罪した。就任1年目の24年にリーグ優勝して3年目。監督通算171勝150敗11分け。自らのトラブルの責任を取ってユニホームを脱いだ。(片岡 優帆)