篠原涼子&バカリズムW主演のミステリーコメディー、意外な犯人の出現でシリアス展開に<イップス>

“書けなくなった”ミステリー作家と“解けなくなった”エリート刑事の“絶不調バディ”が事件を解決していく「イップス」(2024年放送、フジテレビ系)は、篠原涼子とバカリズムのダブル主演作。2人の軽妙な掛け合いが魅力のひとつだ。最終話となる第11話は、全編通して描かれていた謎が明かされるストーリー。1話完結のオムニバスでライトに見られるミステリーコメディーだが、最後に明かされる犯人と動機の闇深さにはゾクッとさせられるものがあった。 (以下、ネタバレが含まれます) ■作家のミコと元々ファンである森野が事件現場に臨場する ミステリー作家の黒羽ミコ(篠原)と、警視庁捜査一課刑事の森野徹(バカリズム)は、同じ“イップス”状態にあるという悩みを抱えていた。“イップス”とは、心の葛藤により筋肉や神経細胞、脳細胞にまで影響を及ぼし「できていたことができなくなってしまう」心理的症状のこと。 サウナ施設で偶然知り合った2人は、森野がミコの小説のファンだったこともありいつのまにか相性の良いバディとなり数々の事件を解決している。本作は、FODで配信中だ。 ■8年前の事件とつながる犯行声明文が遺体の上に 第11話は「歪な怪物の正体」。両親の墓参りに訪れたミコ。すると、お墓には母親が大好きだった店の大福が供えられていた。同じころ、事務員・久保碧(祷キララ)が自宅アパートで死亡しているのが発見される。ジャーナリスト・新正(野村周平)が撮った写真に黒羽慧(染谷将太)と碧が接触する姿が映っており、胸騒ぎを感じた森野は碧の自宅に急行していたが、到着前に胸に十字架が刺さった状態で殺されていた。遺体の上には犯行声明文があり、そこには「8年前湯上幸を殺したのは私だ。もう諦めたのか?」と記されていた。 ■ミコの小説に書かれた名前の女性が被害に遭ってしまう 久保碧という名は、ミコが書いた小説「歪な十字架」の中で殺害される登場人物と同姓同名。犯行の手口から8年前と同一犯で間違いがなさそうだが、声明文を読み不審に思う森野。そんな森野の横で、後輩刑事の樋口(矢本悠馬)は、「犯人は8年前の犯行時に自分ではなく異口(モロ師岡)が犯人として逮捕されたことで悔しくなり、アピールしたくなったのではないか」と推察する。森野は以前から慧を疑っていた。 ミコに連絡を取り、慧の居場所を尋ねると「今夜会う予定」と教えられ、森野たちはミコの実家へと急ぐ。そこで森野たちは、碧が殺されたこと、彼女の胸にも十字架が刺さっていたことなどを伝えた上で、森野はミコに「黒羽慧を容疑者として追っている」と明かす。当然ながら慧をかばうミコだったが、森野はふと家の中で慧の姿を見つけてしまう。 ミコの弟・慧が殺人の容疑者になってしまう回。しかし、慧を信じるミコは推理力を研ぎ澄まして弟の無実を晴らそうとする。その姉弟愛にホロリ…とさせられているうちに、事件の真相が衝撃的な展開で明かされていく。森野の周りにはマイペースで穏やかな人間が多いが、実際は警察という厳格な組織の話だったということを思い返される。通しで視聴していなくても、十分見応えのあるスリリングな最終話だ。

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