拒絶も、ストーカー行為過激化 職場での被害年間2700件 専門家「早期に相談を」

部下の女性に対するストーカー規制法違反罪に問われた厚生労働省係長の男(39)の公判では、男が女性から拒絶された後も付きまといを続け、行動を過激化させた状況が明らかになった。 警察庁の統計では職場でのストーカー被害は年間約2700件に上り、専門家は「毎日会う環境では被害が長引きやすい。早期に相談を」と呼び掛けている。 公判で読み上げられた供述調書などによると、男から私的な長文チャットが送られるようになったのは昨年4月ごろ。夏に同僚へ相談し、自分だけに送られていると分かった。返信を控えたが、業務連絡が交じり、完全に無視することはできなかった。 限界を感じた女性は同12月、「彼氏の束縛が激しいので業務以外は控えてほしい」と送信。男からは「唐突にそんなこと言われても」「極めて無礼じゃないですか」などの返信が届き、恐怖を感じた。担当部署から指導してもらったが、机上の私物がなくなるように。警察に相談した結果、男の自宅から女性宅の合鍵や私物が見つかり、男は今年3月逮捕された。 その後、男が指導の直後に女性宅に押し掛けていたことが判明した。男は過去にも別の女性部下に対する行為で、ストーカー規制法の禁止命令を受けていたという。 警察庁によると、全国の警察が昨年、相談を受けるなどしたストーカー事案のうち、職場関係者からの被害は2757件で、全体の12%だった。被害者支援に取り組むNPO法人「女性・人権支援センターステップ」の栗原加代美理事長は「毎日顔を合わせる職場では、付きまといやすく、長引きやすい」と指摘する。被害者は不利益を被る恐怖から拒絶しづらいとした上で、「一人で抱えこまないことが大事。上司でも友人でも警察でもいいので相談してほしい」と話している。

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