1970年代後半、日本中に前代未聞の熱狂を巻き起こしたのが「スーパーカーブーム」です。 当時の凄まじい社会現象について振り返ります。 フェラーリやランボルギーニ、ポルシェ、ロータスといった欧米のハイパフォーマンス・スポーツカーが、子供たちの心を完全に捉えて離さなかったこのブームは、日本の自動車文化や大衆社会における極めてエモーショナルな一幕でした。 ブームの最大の呼び水となったのは、1975年から『週刊少年ジャンプ』誌上にて連載が開始された池沢さとし(現・池沢早人師)氏の漫画『サーキットの狼』です。 主人公である風吹裕矢が、ライバルたちと公道やサーキットを舞台に命懸けのレースを繰り広げるというストーリーですが、作中に登場するマシンのほとんどが「実在する本物のスーパースポーツ」だったことが、子供たちを熱狂させる最大のポイントとなりました。 主人公の愛車であるロータス「ヨーロッパ」やフェラーリ「ディーノ」をはじめ、ランボルギーニの「カウンタック」「ミウラ」「イオタ」、さらにはデ・トマソ「パンテーラ」やランチア「ストラトス」といった当時の欧米の最高峰モデルが次々と紙面を飾ったのです。