酒・猛スピードで正常な運転ができない「危険運転」 事故を起こして負傷させても91.5%が「執行猶予」付き判決という現実 翌日のゴルフのため飲み会後にハンドルを握った27歳会社員の男もまた…【判決詳報・前編】

犯罪白書(2025年版)によると2024年に「危険運転致死罪」で判決を受けた被告のうち実刑を言い渡されたのは94.4%だった。 その一方で「危険運転致傷罪」で実刑を言い渡されたのは8.5%にとどまる。 飲酒や著しい速度超過により正常な運転ができない状態で車を運転して事故を起こし、被害者を負傷させても91.5%の被告には執行猶予付きの判決が言い渡されているのが現実だ。 2025年12月、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で乗用車を運転。 追突事故を起こして被害車両を運転していた男性に軽傷を負わせたにもかかわらず逃走した会社員・新宅淳史被告(27)。 上司らと酒を飲んだにもかかわらず、翌日のゴルフのため、車に載せたゴルフバッグを持って帰りたいと考え、運転して帰宅することを決意したというこの新宅被告にも執行猶予付きの判決が言い渡されることになる。 ■酒の影響で正常な運転ができない状態で車を運転 追突事故を起こして逃走 起訴状によると、広島市安芸区(事件当時は北九州市戸畑区)に住む会社員・新宅淳史被告(27)は2025年12月5日午後10時前、北九州市小倉北区内の駐車場で運転開始前に飲んだ酒の影響により、正常な運転ができない状態で乗用車を発進・運転。 午後10時すぎ、北九州市戸畑区内の道路を時速約88.6キロで走行中、前方を走行していた乗用車の後部に自分の車の前部を衝突させ、追突された車を運転していた20代の男性に全治まで約8日間を要する外傷性頚肩症候群の傷害を負わせたとされた。 また、新宅容疑者はこの事故を起こしたにもかかわらず、直ちに車の運転を停止して20代の男性を救護する等の必要な措置を講じず、かつ、事故の発生日時および場所等を直ちに最寄りの警察に報告しなかったとされた。 ■翌日に同僚とゴルフ車に積んだゴルフバッグを持ち帰るため…検察側の冒頭陳述 冒頭陳述で検察側は飲酒運転に至るまでの経緯と動機について主張した。 新宅被告は日頃から自動車通勤をしており、事件当日の2025年12月5日も自動車で出勤。 勤務を終えた後、新宅被告は上司らと飲食店で飲酒したとされる。 酒を飲んだ後、新宅被告は、翌日に同僚とゴルフをする予定があったため、自分の車に積んでいたゴルフバッグを持ち帰りたいと考え、飲酒後に車を運転して帰宅することを決意。 一緒に飲んでいた上司に対して「次に行くところがある」などとうそをついて別れ、自分の車を止めていた駐車場に向かったという。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加