パワハラを訴えたことが虚偽告訴だとして逮捕され、その後不起訴処分となった海上自衛隊の自衛官ら2人が、逮捕状などを公開されプライバシーを侵害されたとして国家賠償を求め横浜地裁に提訴していたことが分かりました。 横浜地裁に訴えを起こし8日に会見を開いたのは、40代の男性自衛官と、自衛隊横須賀病院に勤務していた20代の元自衛官の男性です。 訴状などによりますと、元自衛官の男性が勤務先の横須賀病院で当時の上司からパワハラを受けたとして、2011年に男性自衛官に相談しました。 その後、海上幕僚監部に報告したところ、パワハラの事実はなかったとされ、2人は虚偽告訴容疑で自衛隊の捜査機関である警務隊に逮捕され、その後嫌疑不十分で不起訴になりました。 訴えでは、この問題をめぐり2人の逮捕状などが自衛隊の内部サイトに数カ月ほど公開されプライバシーを侵害されたとして、220万円の国家賠償を求めています。 40代の自衛官 「どんな目でみられているのかなとか、どんな陰口を言われているのかなと人間不信になるような気持ちでした」 20代の元自衛官 「結局相談した人の個人の名前とか顔が分かってしまっているという部分で、発言した隊員を守れてないと前々から感じていた。(そういった隊員が)異動になったり退職に追い込まれたりということがこの5年間で見てきた部分である」