【AFP=時事】ナイジェリア北部カドゥナ州で、武装集団が農村を襲撃し、子どもを含む少なくとも30人を殺害した。住民と国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが27日、明らかにした。 地元住民は、遊牧民による襲撃とみている。 カドゥナ州政府は死者数を明らかにしていないが、「犯人を逮捕するため警察および軍の作戦を強化するよう指示した」と発表した。 アフリカ最大の人口を抱えるナイジェリアの北西部および北部での衝突は、農民と遊牧民との間の土地争いに端を発している。 遊牧民の多くがイスラム教徒で、農民の多くがキリスト教徒であるため、民族対立や宗教対立の色合いも帯びている。 さらに、人口の増加、農民による農地拡大の追求、干ばつに伴う放牧ルートの困窮などにより、気候変動の影響がこの緊張関係に拍車をかけている。 住民と地元当局によると、武装集団は真夜中ごろにナリドン村に押し入り、無差別に発砲したほか、民家や店舗に火を放った。 村長の秘書はAFPに対し、「これまでに30人の遺体を収容したが、重体となっている負傷者もおり、死者数はさらに増える恐れがある」と述べた。 さらに、一部の住民が行方不明になっているという。 住民のルベン・ジェームズさんは、銃声を聞いた当時の様子を振り返った。 ジェームズさんと家族は何とか裏口から逃げ出し、茂みに身を潜めたという。 「日が昇った後に戻ってみると、複数の人が殺されているのを発見した。全部で31人の死亡を確認しており、他にも複数の負傷者が出ている」とジェームズさんは語った。 別の住民バーナバス・ムサさんは、襲撃が約3時間にわたって続いたと証言。 「女性や子どもを含む少なくとも30人の遺体を収容した」と述べた。 ■「子どもは皆殺し」 アムネスティは「少なくとも30人が殺害されたことを強く非難する」として、今回の襲撃はカドゥナ州南部の村落に対する「最も凄惨な攻撃の一つである可能性がある」と指摘した。 さらに、「家族全員が寝室に閉じ込められた上で虐殺されたことを示す画像を入手した。子どもたちは喉を切り裂かれ、頭に深い切創を負っていた」と付け加えた。 コミュニティリーダーのユヌサ・ババドスさんは、武装集団が民家に押し入り、ある家では子ども6人が殺害されたと証言。 「武装集団は両親に対し、『お前らは見逃してやるが、子どもは皆殺しだ』と言い、実際に子ども6人を殺害した」と述べた。 ババドスさんによると、村全体で子どもの8人の死亡が確認された。 住民たちによると、警察と軍部隊が接近すると、武装集団は近くの茂みに逃走した。 警察および軍部隊が配置されたことで、村には部分的に平穏が戻っているという。【翻訳編集】 AFPBB News