「死んでよかった、ゴミが消えた」SNSの罵詈雑言 未解決事件の絶望と闘った家族の執念「将太行ってくるぞ」遺影に誓い続けた犯人逮捕までの11年【男子高校生刺殺事件/連載第3話】

■「未解決事件」犯人逮捕までの11年…家族の闘い 「犯人が誰なのか、それ以上になぜ息子が殺されなければならなかったのか、その理由も何も分からない」 2010年10月4日、神戸市の路上で男子高校生が、見ず知らずの少年に殺傷能力の高いナイフで何度も刺され殺害されました。 命を奪われたのは、高校2年生の堤将太さん(当時16)です。 将太さんの父・敏さんが、「事件により失われた家族の平穏な日々」「犯人が逮捕されるまでの約11年間の闘い」そして「被害者支援の在り方」について訴えました。 ■「被害者だけが取り残される」止まった時間と見えない絶望 将太さんを襲った少年は逃亡したことで、未解決事件として長きにわたり捜査が行われました。真相が分からないまま長期間にわたり苦しんだ堤さん、そして家族が味わった胸の内を明かします。 (堤 敏さん) 「事件から10年10か月後の2021年・令和3年8月4日に、愛知県で逮捕されました」 「事件当時17歳、逮捕されたときは28歳になっていました。私たちにとって、この逮捕までの10年10か月、約11年間というのは、ほんとにつらく苦しい期間でした」 「息子の時間、私たち家族の時間は、事件の日から止まっていました」 「約11年間、未解決事件として扱われ、犯人が誰なのか、それ以上になぜ息子が殺されなければならなかったのか、その理由も何も分からない」 「怒りをぶつけるところがない、悲しみや苦しみを持っていくところがない。ほんとに、苦しいとしか言いようがないような期間でした」 「でも、この11年は、犯人が捕まらなかった期間、それだけではありません」 「これは被害者だけが取り残され続けた時間なんです。社会は動き、学校は新しい年度を迎えて、周りの子どもたちは成長していく。しかし、遺族だけは事件の瞬間に固定されたままです。頭の中はいっつも息子のこと、息子のことだけしかなくて、写真を眺めて動けない」 「体重は、事件後半年で15、6キロ落ちました。心と同様に体の不調も現れてくる。肝機能の低下、胃潰瘍、椎間板ヘルニア、顔面の神経は麻痺して顔が歪んでくる。歯はぽろぽろ抜け落ちて、このまま死んでしまうのかな、そうとも思いました」

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