比南部の学校構内で銃乱射事件 生徒が装着カメラで凶行を配信

マニラ、フィリピン、8月19日 (AP) ー フィリピン南部の高校の敷地内で18日、拳銃2丁を持った高校生が同級生を射殺した後に自死する事件があった。容疑者は装着型カメラを使用し、攻撃の様子をライブ配信していたと警察などの当局者が明らかにした。同国で致命的な学校銃乱射事件が発生するのは、わずか2カ月間で2件目となる。 ミンダナオ島南部の港湾都市サンボアンガにあるアテネオ・デ・サンボアンガ大学キャンパスの高校校舎で銃声が響き渡り、数百人の生徒が避難した。警察と市当局によると、ほかに2人が負傷した。 警察が中学3年生のモハマド・マエル・ハラニと特定した容疑者は、教室の前に座っていた教師に向けて発砲したものの、弾が外れた。初期の警察発表によると、容疑者は校舎の4階で生徒1人を射殺した後、1つ上の階へ移動して自ら命を絶った。 ジョンビック・レムリャ内務相は記者団に対し、「容疑者は校舎に侵入して無差別発砲を開始し、4階で高校1年の生徒を殺害したた。その後、5階に上がり同校舎から飛び降りて自死した」と述べた。 レムリャ内相は「(容疑者は)階段を上る時点からFacebook Liveでの配信を開始していたが、映像は断片的なものだった。鑑識の結果が出るまでは、なぜこのような事件が起きたのか完全な解明には至らないため、ゲームの履歴やチャットの履歴を調べる予定だ」と語った。 サンボアンガ市長および警察は、容疑者が自らを撃ったと発表している。 銃撃事件が起きた高校の校舎は、サンボアンガにある私立カトリック大学の学部や専門職大学院が入るメインキャンパスとは離れているが、警備体制が整った敷地内にある。南部で最も規模が大きく名門として知られる同大学は、事件を受けて18日と19日の全レベルの授業を休講とした。 銃撃から数時間後、警察は状況が収束したと発表。保護者に対し、落ち着いて学校側のアドバイスや子供の迎えに関する手配に従うよう求めた。 ホセ・メレンシオ・ナルタエズ・ジュニア国家警察長官は「当局は現在、事件の状況解明を進めている」と説明。警察は「適宜、確認された情報を提供する。不要な不安を引き起こす可能性のある未確認の報告、写真、動画の拡散を控えるよう」市民に呼びかけた。 容疑者が所持していた拳銃の1丁は、サンボアンガの税関警察署長を務める父親のものだったと、税関局副長官が記者団に明らかにした。同氏は、政府貸与の拳銃を適切に管理できなかったとして、行政処分を受ける可能性がある父親の暫定的な停職処分を勧告したと付け加えた。 今回の銃乱射事件は、6月に中部タクロバン市で高校生3人が死亡、少なくとも20人が負傷した銃撃事件を受け、警察が全国の学校の警備を強化すると約束していた矢先に発生した。警察は14歳と15歳の生徒2人を逮捕し、事件を起こした容疑で告訴している。 フィリピンでは無許可の銃器の拡散などを背景に銃器を使用した犯罪が多発しているが、学校での銃乱射事件は比較的稀である。 タクロバンでの学校銃撃事件の数日後、フィリピン当局はオンラインゲームアプリがこうした暴力の助長に関与したかどうかを評価するため、同アプリを一時的にブロックしたと発表した。サイバー犯罪調査調整センターは、ある容疑者が該当アプリの熱心なユーザーであったことが警察の捜査で判明したため、アプリ「Gorebox」を無期限でブロックする決定を下したとしている。 フィリピンでの今回の事件は、タイの学校で起きた銃撃事件から2週間も経たないうちに発生した。 タイのアヌティン・チャーンウィラクーン首相は、バンコク郊外のノンタブリー県で14歳の少年が祖父母、学校職員5人、12歳の少女を殺害した事件を受け、同国での銃器規制措置を講じた。タイの銃保有率はアジアでパキスタンに次いで2番目に高く、東南アジアの近隣諸国を大幅に上回っている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)

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