千葉県茂原市で、豪雨被害を受けた住宅を狙い「ブレーカーの交換が必要」などとうそをついて金をだまし取ろうとした疑いで男3人が逮捕・送検された。 一方、分電盤の点検をめぐるトラブルは全国で急増している。専門家に「正規の点検との見分け方」「被害防止のポイント」を聞いた。 ◆豪雨被害の家に“点検”騙る 記録的豪雨で大きな被害を受けた千葉・茂原市で「ブレーカーを交換する必要がある」などと嘘をつき、金をだまし取ろうとした疑いで3人の男が逮捕・送検された。 被害者宅を訪れた容疑者の男は「茂原市役所から依頼されて、床下浸水の被害に遭った家を回っています」と話したという。 男は翌日に他の2人を連れて再び訪問。 床下をスマホで照らしながら見て、被害者に「漏電の可能性がある」「火災の可能性がある」などと話した。 その上で「ブレーカーに異常があるので交換が必要」「床板がぶよぶよになっているので、床の工事をした方が良い」などと切り出したという。 しかし、名刺もなく会社名なども言わないことを不審に思い、「午後になれば金を下ろしにいける」と説明し、市役所に連絡。嘘だと判明し、警察に通報した。 ◆急増する“分電盤点検商法” 豪雨被害に便乗した今回の事件ですが、詐欺の危険は私たちの身近にも潜んでいます。 国民生活センターによると、分電盤の点検をめぐるトラブルの相談件数は、2020年度から2023年度までは十数件から40件弱で推移していた。 しかし、2024年度には1290件と、およそ33倍に急増。 さらに2025年度は6500件を超え、2026年度も8月末までに3000件近くに上っていて、2025年度を上回るペースとなっている。 8月には別の男ら5人が都内で複数の家で必要のない分電盤の交換工事を行い、金をだまし取ったとして逮捕されている。 現時点で2つの事件の関連は分かっていないが、どの家にもある分電盤に対し「ブレーカーに異常がある」「配線が焦げている」など“被害者の不安をあおる”共通点がある。 ◆ウソを見破るには 全国の一般送配電事業者10社で構成される、送配電網協議会の新留氏はこう話す。 送配電網協議会工務部 新留裕也副部長: 電気事業法に基づいて各ご家庭の分電盤は4年に1回、点検を行っています。 災害時であっても点検のために急に訪問することはございません。 このほか、次のような点を指摘した。 ・点検の日時は、必ず事前に書面で案内 ・作業員は必ず身分証を携帯 ・費用は発生せず、点検は無料 点検費用を求められたら詐欺の可能性が高いという。 また、不安な場合は会社名と名前を確認するのが良いと話している。 同じく8月に豪雨の被害にあった大網白里市の電気工事業者は「床上浸水の家庭でコンセントを取り替えることはあっても分電盤の交換を行うことはない」と話した。 また、茂原市役所はイット!の取材に対し「災害時には市役所をかたって詐欺行為が行われる場合があるので十分注意をお願いします」と注意を呼びかけた。 不審に感じた場合は、その場でお金を渡さず、地元の自治体や「消費者ホットライン188」などに相談してほしい。 (「イット!」9月2日放送より)