カンボジア臓器移植あっせん事件、患者を書類送検 医師は幇助容疑

カンボジアでの臓器移植を有償であっせんしたとして男が逮捕・起訴された事件があり、警視庁は4日、患者の渡航前の検査などの手助けをしたとして、大阪府豊中市の男性医師(73)を臓器移植法違反(あっせんの対価受領)の幇助(ほうじょ)容疑で書類送検した。生体腎移植のあっせんを受け、その対価を支払ったとして、70代と60代の男性患者2人も同法違反(あっせんの対価供与)容疑で書類送検した。3人は容疑を認めているという。警視庁への取材でわかった。 書類送検は、警察が任意で捜査した結果を、証拠資料などとともに検察官に送る手続き。今後東京地検が刑事責任を問えると判断すれば、起訴して裁判にかけるか、罰金を求めて略式起訴する。一方、不起訴処分と判断すれば罪に問われない。 臓器移植法は、臓器移植のあっせんへの対価を受け取ることや、支払うことを禁じている。 ■患者ら「ドナー見つからず」「移植受けたい一心で」 生活環境課によると、医師は2025年2~12月、一般社団法人「国際医療相談室」の菊池仁達(ひろみち)被告(66)=臓器移植法違反(あっせんの対価受領)の罪で起訴=が対価を受けて臓器移植手術をあっせんすることを知りながら、2人の男性患者に必要な血液検査をしたり、カンボジアの病院宛ての「診断書および診療情報提供書」を作成して菊池被告に提供したりして、あっせんの手助けをした疑いがある。 生活環境課は、菊池被告とこの医師は以前から協力関係にあり、この法人が設立された24年3月以降は患者計5人の渡航に関わったとみている。医師は検査などにかかる費用を患者から受け取るほかにも、菊池被告から謝礼として約300万円を受け取っていたとみられるという。医師は警視庁に対し「(菊池被告から)合法だと説明を受け、だまされた」と話しているという。 男性患者2人は25~26年、いずれも菊池被告のあっせんでカンボジアに渡航し、生きているカンボジア人とみられるドナーから腎臓の移植を受け、菊池被告にあっせんの対価を支払った疑いがある。70代男性は約930万円、60代男性は4万ドルを、菊池被告名義の口座への振り込みや手渡しなどで支払った疑いがあるという。

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