小野乙葉「普通に生きづらいです(笑)」 “良い人”と見られる戸惑い、初めて気づいた自分の“メンヘラ”

大ヒット恋愛リアリティショー『ラヴ上等』(Netflix)の参加で注目を集めた、“おとさん”こと小野乙葉。8月19日に発売した初の著書『毒愛』では、毒親、パパ活、整形、香港での逮捕・収監といった数奇な半生が赤裸々に綴られている。同番組で自身のルーツを見つめ直したことがきっかけで生まれたという1冊には、身近に犯罪が潜んでいることの警鐘や、母親との複雑な関係への向き合い方も込められている。その執筆の背景にある思いや、『ラヴ上等』出演によって生じた変化を聞いた。(前後編の後編) ――『毒愛』には小野さんが高校時代にパパ活していたこと、さらには別の女の子にパパ活を斡旋していたことも赤裸々に綴られていますが、当時は罪悪感がなかったそうですね。 小野 法に引っかかっていることではあるんですが、誰かを救うためにやっていたというか、私としては悪いことをしていた自覚がなかったんです。昔から騙して人を傷つけることだけはしなかったんですよね。 ――あくまでパパ活に興味がある子に相手を紹介する仲介役で、無理やりではないですからね。 小野 たとえば風俗嬢の子なら、お客さんは3万円をお支払いしているのに、お店は女の子に1万4000円しか払わないみたいな。なんでお店が半分以上持っていくんだろう、どうして女の子は自分の価値を他人に決めさせるんだろうという違和感から、「あなたには価値があるんだよ」と教えてあげたくて、私がプロデュースして5万円の価値にするみたいな感覚でした。でも、そういうことをやっていくと天井がないというか、どんどんエスカレートしていっちゃうので、結果的に狂っていきますし、ドバイのヤギ問題とかにつながっていくんですよね。ここでは言えないこともたくさん知っていますし、それを本に書いたら、私がさらわれる危険性もあるヤバい世界です。 ――高校3年生で初めて整形をした理由は? 小野 ずっと容姿に自信がなくて、さほどかわいくもないのに、周りからは「かわいい」と言われるのが苦痛でした。考え方がゼロヒャクなので、こんなブスな自分で生きていくぐらいだったら、事故にでも遭って顔面ぐちゃぐちゃになって死ぬか、整形するか、どっちかに振り切らないとダメだと思っていたんです。それで高校3年生の時に、二重にするための埋没手術をしたのが初めての整形。それから、歯のセラミックやタトゥー代も含めて1000万円以上、整形に使いましたが、ある時期を境に整形依存からは脱却しました。延々と整形を繰り返す人は、誰かの顔に近づけたいとか、流行り顔に飛びつきがちなんですが、私の場合は自分の嫌いだった部分を直していただけ。だから自分で満足した時点で、目的は達成しました。 ――恋愛リアリティショーへの参加を決めた一番の理由は何ですか。 小野 単純に恋愛したかったんです。ずっと過去の私を知っている人しか、受け入れられなくなってしまっていたんですよね。新しく出会った人に、私の過去を話すのってハードルが高いじゃないですか。相手も、急に深刻な話をされても困るだろうし、それで嫌われても嫌だし。じゃあ全て隠して結婚したとしても、いつめくれるかなんて分からないし、隠している罪悪感のほうが大きくなるんじゃないかなというところで、恋愛に億劫になっていた自分がいたんです。 ――こんなに反響があると予想していましたか。 小野 正直、いまだに実感が湧かなくて。この前、海外に行ったんですけど、現地の空港で「おとちゃんですか?」と声をかけられて。そういう時に、私は注目を浴びている人なんだって感じるんですが、知らない人からも見られていると思うと、普段からちゃんとしなきゃなってプレッシャーもあるし。うれしいとかじゃなく、普通に生きづらいです(笑)。それに、番組に出た印象で、良い人とレッテルを貼られていて、私は全然良い人じゃないのにな…みたいな戸惑いもあります。 ――確かに立ち居振る舞いなどを見ると、優しいなと感じました。 小野 みんな悪いから、ギャップで良いイメージばかり記憶に残るみたいで。その印象で『毒愛』を読んだらドン引きされそう(笑)。

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