特殊詐欺の電話をかける「かけ子」を勧誘し、海外へ送ろうとしたとして、広島県警は7日、建設会社役員の女(32)と元役員の女(30)=いずれも広島市安佐南区=を所在国外移送誘拐未遂と職業安定法違反の疑いで再逮捕し、発表した。2人は「犯罪の実行役として勧誘していない」などと容疑を否認しているという。 県警によると、女2人は3~4月、別の人物と共謀し、無職の男性(35)に仕事を紹介すると電話で告げた後、「詐欺のかけ子で、半年くらい海外に行ってもらう」と犯罪に関わる仕事を紹介し、海外に移送しようとした疑いがある。 男性は以前、この建設会社の採用面接を受けたことがあったという。男性はその後、仕事を断り県警に相談していた。 2人は同様の手口で40代の男性を海外に送ったとして、所在国外移送誘拐容疑などで逮捕されていた。この男性は途中のタイまで渡り、日本大使館に駆け込み、事件が発覚した。 県警は、2人はかけ子のリクルーター役だったとみている。一連の捜査では、警察官をかたる詐欺電話の台本が見つかった。2人と共謀した人物がテレビ電話などを通して、勧誘した相手に台本を読ませ、かけ子の適性があるか判断していたとみて調べている。 会社役員の女は2年前、道に迷った高齢女性を自宅に送り届けたとして県警から感謝状を贈られていた。(相川智)