虐殺者を崇拝、ネオナチズム、地域侮辱…世界各地で過激なサッカー応援

サポーターの歓声と情熱はサッカーを「美しいスポーツ」にする「画竜点睛」だ。しかし過剰な情熱は社会的対立を増幅させる「爆弾」にもなり得る。 6日(現地時間)、セルビアの名門クラブ、ツルヴェナ・ズヴェズダのファンはホームで行われた国内リーグのベオグラード・パルチザン戦のキックオフを前に、戦犯ラトコ・ムラディッチの肖像を描いた大きな横断幕を広げた。ムラディッチは旧ユーゴスラビア内戦中だった1995年、ボスニアの難民約8000人の虐殺を命じた責任者だ。横断幕には「ポトチャリ方面へ」という文言が書かれていた。ポトチャリとは虐殺が行われた場所の地名である。 終身刑を言い渡され、国連拘禁施設で服役した後、先月27日に84歳で死亡したムラディッチは、国際社会が認定した戦争犯罪人だ。しかしセルビアの極右民族主義者はムラディッチを英雄として崇拝している。ムラディッチが死亡した当日にもツルヴェナ・ズヴェズダのファンは欧州サッカー連盟(UEFA)ヨーロッパリーグのアウェー戦で「将軍に栄光と感謝を」という横断幕を掲げ、ムラディッチの名前を連呼した。 クラブは公式SNSアカウントにこの場面を投稿した。UEFAは直ちに調査を開始し、クラブに9万8250ユーロ(約1750万円)の罰金を科した。しかしクラブは意に介さず6日の試合でもムラディッチに対する黙祷の場面を撮影した動画をまたSNSに投稿した。UEFAには国内リーグで行われた試合については処分する権限がなく、対応に苦慮している。 地元チームに対する愛着や執着は他の集団に対する排斥や憎悪につながりやすい。欧州の熱狂的サポーターには極右的な傾向を持つ者が多い。イタリア・セリエAのラツィオの一部の熱狂的ファンはナチス式敬礼をしたり、ヒトラーやムッソリーニを称賛したりする行為を繰り返している。警察に逮捕されて刑事処分を受け、クラブもUEFAやイタリアサッカー連盟から罰金や一部観客席の閉鎖などの処分を受けるが、忘れた頃になると似た問題がまた発生する。グラウンドを政治宣伝の場にすることに右も左もない。2023年、スコットランド・プレミアリーグのセルティックのサポーターは、スタンドをパレスチナ国旗で埋め尽くし、クラブには多額の罰金が科された。 2017年には日本の川崎フロンターレのファンが水原サムスンとの試合の際、水原ワールドカップ(W杯)競技場に旭日旗を掲げて問題となった。2013年にソウル蚕室(チャムシル)総合運動場で行われたサッカー日本代表との韓日戦では、日本のサポーターが旭日旗を掲げ、これに対抗して韓国の応援団が李舜臣(イ・スンシン)将軍と安重根(アン・ジュングン)義士の大型肖像画と「歴史を忘れた民族に未来はない」という丹斎・申采浩(シン・チェホ)の名言を掲げた。旭日旗は試合開始直後に見えなくなり、韓国側の横断幕もハーフタイムに撤去された。政治的中立を守るための国際サッカー連盟(FIFA)の厳格な規定によると、旭日旗と李舜臣将軍の肖像はいずれも不適切な応援道具に該当する。FIFAが規定を強化しても同様の問題は続いている。2026年北中米W杯ではアルゼンチンがイングランドとの準決勝で勝利した後、フォークランド諸島の領有権を主張する横断幕を掲げ、物議を醸した。 今月5日のKリーグ1ではFCソウルのサポーターが仁川ユナイテッドとの試合で、「仁川」を侮辱的に「人賤」と表現した横断幕を掲げた。クラブオーナーの朴賛大(パク・チャンデ)仁川市長は「300万人の仁川市民の名誉を傷つけ、スポーツの本質を踏みにじる地域侮辱を座視しない」と反発した。プロサッカー連盟は、事態を把握した上で処分するかどうかを検討する予定だ。Kリーグのクラブ関係者は「各クラブを蔑称で呼ぶ文化がKリーグに蔓延している。今回の論争がこうした文化を改善するきっかけになればいい」と話した。

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