自称55歳の女性は、パトカー3台に追いかけられながら、なぜ外環道を10kmも逆走して逃げたのか――。 9月9日午前9時半ごろ、千葉県の京葉道路松ヶ丘インターチェンジ付近で、路肩に停車している車が発見された。 「NEXCO東日本から応援要請があったので、パトカー1台が向かいました。たしかに、路肩にシルバーの乗用車があり、女性が運転席に1人で乗車していました。その女性は職務質問しても応じないばかりか、左手に刃物を持ったまま1時間ほど“籠城”し、その後、突然、発車したのです」(千葉県警高速隊) 女性が乗った車は東関東自動車道を20kmほど走行し、高速道路上で再び停まったという。ここでも車内にこもったままで職務質問に応じず、再び発車。そのとき、行く手を遮っていたパトカーに衝突し、走り出したのだった。 「パトカーに衝突したのが11時19分でした。この時点で公務執行妨害容疑で逮捕できましたが、車はそのまま逃走し、パトカー3台で追う形になりました」(同前) 車はパトカー3台を引き連れ、高谷ジャンクションから東京外環自動車道を逆走。松戸インターチェンジあたりまでを走ったとみられている。 現場の高谷ジャンクション付近をよく利用するというドライバーはこう話す。 「高谷ジャンクションから外環道を逆走するには、かなり鋭角な曲がり角を走行しなければいけません。このニュースを聞いたとき、この運転手はかなりの“テクニック”を持っているのではないかと驚きました」 千葉県警高速隊は、自分たちも逆走しての追跡は危険がともなうと判断した。 「我々としては、外環道を追跡していましたが、危険性が高いと判断して追跡を止めました。なので、女性の乗った車がどこで高速を降りたかはすぐにはわかりませんでしたが、松戸ICで同様の車が逆走して降りているのが確認できたので、おそらくその車だと判断したのです」 その後、女性が乗った車は、高速を降りて東京都渋谷区まで移動。路上で停止しているところを、警視庁の警察官に発見された。車の中で刃物を持っていることが確認されたため、銃刀法違反容疑で逮捕されたのだった。 女性は、いったい何をしたかったのか。 「渋谷署では、わめいたり暴れたりして、取り調べにならなかったようです。そこで病院での検査をおこなうことになりました」(現場で取材した記者) その後、女性は責任能力に問題がある可能性があるとして、釈放され、緊急入院となった。警視庁は今後、在宅で捜査し、責任能力の有無などを詳しく調べるという。 高速道路での逆走が大きな事故につながらなかったのは、せめてもの救いだった。