犯罪の実行役を交流サイト(SNS)で募る匿名・流動型犯罪グループ(匿流)によるとみられる強盗予備や窃盗事件が昨年秋〜今年3月に京都市北区や京都府城陽市で相次いで発生し、京都府警が現場指示役や実行役とみて20〜40代の男女26人を逮捕・書類送検していたことが14日、捜査関係者への取材で分かった。府警は、指示役の最上位で、被害者の資産状況の情報などを基に事件を計画する「案件屋」の役割を担っていたとみられる前橋市の20代男を、住居侵入などの疑いで15日にも逮捕する方針を固めた。 捜査関係者によると昨秋以降、京都市北区や城陽市、京都府木津川市のほか、大阪市生野区など少なくとも5軒の民家が狙われる事件が発生した。いずれも実行犯は複数人おり、バールや催涙スプレー、結束バンドなどを携えて住宅に侵入。金品を盗んだり、強盗目的で民家のインターホンを押したりしていたという。 京都市北区の民家には、数日の間に実行役が異なる二つのグループが侵入を試みていた。捜査関係者によると、それぞれの現場指示役は別の人物だったが、被害者宅の住所など犯行に必要な情報が同じ案件屋から各現場指示役に流されていたという。 府警はこれまでに、窃盗や住居侵入などの疑いで、山科区の30代男ら現場指示役や実行役とみられる男女計26人を逮捕・書類送検した。捜査関係者の説明では、府警が新たに逮捕する方針を固めた前橋市の20代男は、最上位の指示役として案件屋の役割を担い、事件の計画策定を行っていたという。 20代男は昨年12月、他の仲間と共謀し、東京都立川市のアパートに侵入し現金約930万円のほか、バッグなど約490万円相当を盗んだ疑いで、今年7月に警視庁に逮捕されている。 京都市北区の事件などで実行役を担った一部の容疑者は強盗予備罪などで既に有罪判決を受けている。捜査関係者や判決によると、実行役はSNSを介して、窃盗と強盗を意味する「R(ルパン)案件」「T(タタキ)案件」などの隠語で募集されていたという。