【09月15日 KOREA WAVE】韓国・京畿道坡州市の「冷凍倉庫殺人事件」で、10億ウォン以上の借金を抱えていた30代のカフェ店主が、額面500億ウォン相当の偽造商品券を換金しようとしていたことが分かった。被害者の60代女性は、商品券取引で自分がどのような役割を担うのかも知らないまま現場に誘い出され、死亡したとみられている。 坡州警察は14日、誘い出した相手を殺害した罪や有価証券偽造・行使の罪で、店主を拘束したまま検察に送致した。 警察によると、店主は多額の利益を得るため、架空の商品券売却者を設定し、額面500億ウォン(約55億円)相当の偽造商品券を換金しようとした。以前にも別の人物との取引を試みたが、買い手が見つからず失敗。その後、新たな取引先を探す中で商品券ブローカーと接触した。 店主はブローカーに対し、商品券の売却者が真贋を確認する人物として女性を希望しているとして、ブローカー本人ではなく別の人物を送るよう要求。ブローカーは知人の60代女性を店主が経営するカフェに向かわせた。 捜査当初、女性は商品券の真贋確認を頼まれて現場に行ったとされていたが、その後の捜査で、自分が商品券取引でどのような役割を担うのかも知らないままカフェを訪れたことが分かった。ブローカーが女性にどのような説明をしていたのかは確認されていない。 店主は事件前から冷凍倉庫を準備していた。8月23日に釜山の冷凍コンテナ業者へレンタルを問い合わせ、25日に契約。事件の1週間前にあたる27日に冷凍倉庫が設置された。 店主は9月3日、女性を偽造商品券が保管されていた冷凍倉庫へ連れて行き、監禁したとされる。当時、倉庫内は氷点下18度で、女性は翌4日午後2時30分ごろ、死亡しているのが見つかった。 警察は、偽造商品券で多額の利益を得ようとした店主が、取引の過程で偽造が発覚するのを防ぐため女性を監禁したとみている。冷凍倉庫を事前に準備していたことや携帯電話の解析資料などから、女性を誘い出して監禁するまでについては計画的な犯行と判断した。 一方、当初から女性を殺害する目的があったかどうかについては、引き続き捜査する。店主は警察の調べに対し、女性を冷凍倉庫に監禁しようとしたことは認める一方、最初から殺害する目的はなかったとの趣旨で供述したという。 警察は、当初から殺害を計画していなかったとしても、氷点下18度の冷凍倉庫に女性を閉じ込めたことから、殺人の未必の故意が認められるとみている。 店主は7月末、ソウル・永登浦区の業者で額面500億ウォン相当の偽造商品券を印刷した。商品券には「撮影用」との表示があったが、店主はこの部分を帯で隠し、複数枚を束ねて包装していた。警察は一般の人が本物の商品券と認識し得る状態だったと判断し、有価証券偽造・行使の容疑を適用した。 警察は偽造商品券をめぐる犯行に共犯者がいたかどうかも捜査しており、商品券ブローカーは関連容疑で立件されている。ただ、店主とどこまで共謀していたかは捜査中で、女性の死亡につながった犯行への関与を示す事情は現時点で確認されていない。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News