カープの羽月隆太郎元選手にいわゆる「ゾンビたばこ」を譲り渡した罪などに問われている男の裁判で、広島地裁は、拘禁刑2年、執行猶予4年の判決を言い渡しました。 「指定薬物授与」などの罪で起訴された東京都千代田区の自営業の男(38)です。男は2025年11月、東京都内の路上で指定薬物「エトミデート」を所持。さらに「エトミデート」の入ったカートリッジを都内からレターパックで発送しカープの羽月隆太郎元選手に譲り渡すなどした罪に問われています。 羽月元選手をめぐっては2025年12月、当時の自宅で指定薬物「エトミデート」を加熱し気化させて使用したとして逮捕・起訴され、2026年5月に開かれた裁判で、執行猶予付きの有罪判決を受けました。裁判では「知人からシーシャ(水たばこ)と勧められてはじめた」ことなど、経緯が明らかになりました。その後、羽月元選手はSNSのライブ配信をとおして自身の口から説明しました。 ■カープ羽月隆太郎元選手 「私は令和7年4月頃に知人から渡されたもの(薬物) を使用していました」 「この知人は複数の野球選手と関わりがあった人物です」 「この人物と関わりがあったカープ選手は私を含め6人が同じ人物から購入していました」 この「知人」が男とみられていて羽月元選手の言及にファンの間でも衝撃が走りました。 ■広島テレビ 廣原 汐音 記者 「このあと始まる男の裁判を前に多くの人が列を作っています。」 注目の裁判。約150人が傍聴券を求めました。 ■傍聴しに来た人 「カープ球団のこともあるので新しい事実が聞けたりするのかなと思って」 裁判の約30分前、広島地裁に現れた男。報道陣のカメラを気にする様子がうかがえました。午前10時半に開廷。検察の起訴状の読みあげに対し、裁判官に問われました。 Q裁判官「何か真実と違うところはありますか?」 男「いえ、間違いはありません」 起訴内容を認めました。 裁判では、男がSNSで繋がった外国人からゾンビたばこを入手していたことが明らかになり、羽月元選手への譲渡に関しては「過去に3・4回渡したことがあり、(羽月元選手が)遠征で東京に来ていたときに本人と会って直接渡していた」 という趣旨の内容を述べました。 検察は男のスマホのやりとりから羽月元選手以外の人物へも渡していたことが推測できると指摘。被告人質問では… Q検察「第三者へ譲渡していたようなやりとりがありましたが、第三者には渡したことはないということですか?」 男「そうですね」 他の人への譲り渡しについて否定しました。 検察は「常習性が認められ意思決定は非難に値する」などとして拘禁刑2年を求刑。一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。広島地裁は拘禁刑2年、執行猶予4年の判決を言い渡しました。 裁判の中で男は羽月元選手に対して「彼の人生を奪って申し訳ない。僕と会わなければそうならなかったので申し訳ないです。」と話しました。 ■西名アナウンサー ここからは警察・司法担当キャップの久保田記者とお伝えします。今回の時系列から整理していきます。羽月元選手がエトミデートを使用したとして逮捕されたのは2026年1月でした。その後の裁判で、「周囲に吸っているカープ選手がいた」と供述をしました。ここで羽月選手以外の疑惑も浮かび上がってきたんですか? ■久保田栄作 記者 捜査関係者によると、羽月元選手の捜査段階で2月のキャンプインの前に複数の選手の尿検査をするなどして捜査を進めていたとみられています。 ■西名アナウンサー その後、羽月元選手は、SNSライブ配信で「自分含め6人のカープ選手が同じ人物から購入していた」と明かしています。この人物が男ということですか? ■久保田栄作 記者 16日の裁判では、男は東京都内で3~4回羽月元選手に直接エトミデートを渡したと明らかにしました。さらに6月には、羽月元選手からお金を受け取り、大野寮にエトミデートをレターパックで送ったとして逮捕されています。送る際、レターパックの内容を書く欄に「野球カードボックス」と書かれていたことも16日の裁判で明らかになりました。 さらに、検察から男のスマホにエトミデートを羽月元選手以外の第三者に渡したとみられるやり取りが残っていることを聞かれ、男は「他の人に渡していない」と話しており、羽月元選手の発言と男の主張に食い違いがあるように感じます。 2人の主張の食い違いも含め、警察も事件の全容解明に向けて継続して捜査をしています。 【2026年9月16日 放送】