現在の日本は超高齢社会。その第一段階である高齢化社会に突入したのは1970年のことだった。その12年後、1982年の長崎で衝撃的な殺人事件が発生する。きっかけは日本発祥のスポーツであるゲートボール。動きがあまり激しくないため高齢者向きとされ、当時の愛好者数は約300万人に達していた。 ゲートボールは1チーム5人の対戦型スポーツ。T字形の木製スティックでテニスボール大のプラスチック球を打ち、3つのゲートをくぐらせて得点を争う。80〜90年代に「老人のスポーツ」というイメージが確立されたものの、そもそもは戦略や技術で勝利をつかみ取るチーム競技である。そのプレーをめぐって67歳が76歳を刺殺するという「ゲートボール殺人事件」の顛末を、「週刊新潮」のバックナンバーで振り返る。 (以下、「週刊新潮」1982年9月16日号を再編集しました。文中の年齢、肩書き等は掲載当時のものです) ***