警察署の改修工事を受注したと偽り、会社役員から融資金約1400万円をだまし取ったとして、警視庁は24日、横浜市中区にある設計会社の常務取締役の女(86)=横浜市南区=と関連会社の取締役の男(65)=川崎市宮前区=を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。いずれの認否も明らかにしていない。 この設計会社は交番改築の設計業務などを受注した実績があるといい、警視庁は、過去の契約書をもとに架空の契約書を作り、融資を引き出したとみている。 捜査2課によると、2人の逮捕容疑は、共謀して2024年12月、北海道に住んでいた会社役員の30代の男性に対して、東村山署の改修工事を受注したとする偽の契約書を示し、融資金1408万円をだまし取ったというもの。男性は融資後に1600万円が返済されると説明されていたという。返済がなく不審に思った男性が警視庁に相談し、事件が発覚した。 今回使われた偽の契約書は、設計会社が23年8月に東村山署秋津三丁目交番の改築の設計業務を受注した際の契約書を、パソコンで修正して作ったとみられる。業務の中身を書き換え、受注金額を10倍ほどの約5千万円にしていたという。 ■3人の金融ブローカー 捜査関係者によると、設計会社は19~25年に警視庁の麴町分庁舎改修の設計や成城署上北沢駅前交番改修の工事監理など、10件の業務を受注していた。 設計会社の女から事業の運転資金が足りないと相談を受けた関連会社の男が、契約書の偽造を提案したとみられる。男が金融ブローカーに融資元の紹介を依頼し、さらに2人のブローカーを経て、被害男性とつながったという。(板倉大地、西岡矩毅)