名取市の官製談合事件から1週間 専門家が指摘する「総合評価方式」の利点とガバナンス強化の重要性 宮城

名取市の公共工事をめぐる官製談合事件で、市の職員など3人が逮捕されてから1週間です。今回の事件で不正が行われたとされる入札の仕組みについて、専門家はメリットを指摘する一方、制度を運用、利用する側、双方のガバナンス強化が重要だと話します。名取市の建設業者「(グリーン企画建設加藤容疑者は)本当に真面目な人だなという印象。入札の評価点の点数が良いから、名取市からの仕事を取れているんだろうと思っていたので、(市職員佐藤容疑者との)つながりがあったとは思っていなかった」仙台放送の取材にこう答えるのは、名取市にある建設会社の男性です。この事件は、おととし名取市が発注した調整池の工事をめぐり、名取市職員の佐藤源亮容疑者(32)が、市内にあるグリーン企画建設の社員、斎藤忍容疑者(49)に設計価格を漏らし、この会社に不正に落札させたとして、専務の加藤均容疑者(63)を含む3人が逮捕されたものです。県警は3人の認否を明らかにしていません。名取市によりますと、佐藤容疑者が下水道課の建設係に在籍していた今年3月までの4年間で、係が発注した「24件」の工事のうち、グリーン企画建設が「19件」を落札し、このうち「11件」は、佐藤容疑者が設計価格の算出などを担当していたということです。名取市の建設業者「落札価格を知っていたら、その時点で他業者は取れないですね。価格以外の点数を持っていれば別だが、点数の無い業者・会社は無理です。取れないです」今回の入札では「総合評価競争入札方式」という仕組みが採用されていました。具体的には業者の入札価格をもとにした「価格評価点」と、工事の実績などの「価格以外の評価点」を合計し、その点数が最も高い業者が落札する仕組みです。今回の入札にはグリーン企画建設を含めて3社が参加しました。グリーン企画建設は「価格以外の評価点」で他の2社を大きく上回っていたことから、高い価格で入札しても、落札できる状況にありました。入札の仕組みを利用したとみられる今回の事件。専門家は「総合評価方式」のメリットを指摘する一方で、制度を運用、利用する側、双方のガバナンス強化が重要だと話します。入札の仕組みなどに詳しい東洋大学 二宮仁志教授「価格だけでなく、自分たちはこれくらい技術力があるとか、貢献してきた実績があるということも評価してもらえることで、過度に価格が低価格にならずにやれることがメリット。発注者と受注者の間で起こっていることですので、両方のコンプライアンスを高めながら、内部できちんとガバナンスするという体制を作ることが極めて重要」名取市では入札制度の見直しも含め、第三者を含めた検討委員会で議論する方針です。入札の仕組みなどに詳しい東洋大学 二宮仁志教授「どんなに良い制度でも悪用しようと思ったら悪用される。個々が逸脱しそうになったら、それを抑止する組織的な取り組みのセットにしかならない」

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