検察が誤認、懲役23→22年に求刑訂正 少年被告の保育士殺害事件

鹿児島県伊仙町で2024年11月、保育士の女性(当時55)を殺害したとして、殺人などの罪に問われた少年(19)の裁判員裁判が10月28日、鹿児島地裁であった。検察側は懲役22年を求刑した。弁護側は少年法に基づく「矯正教育による保護処分」を求め、結審した。判決は11月9日に言い渡される。 事実関係に争いはなく、当時17歳の高校生だった少年に刑罰を科すか、更生のために教育する保護処分(少年院送致となった場合、収容期間は最長3年)とするかが争点となった。 検察側は論告で、無防備な被害者を複数回刺し、犯行を隠滅するなど悪質性を指摘。矯正の可能性が乏しいなどとし、刑事処分が相当とした。一方、弁護側は最終弁論で、社会適応や自己認知が改善することが期待されるなどと主張し、保護処分とするよう訴えた。 少年は公判の最後に「自分の理不尽極まりない行動により、大切な人を奪い、その人の人生や日常生活や幸せを奪ってしまった。すみませんでした」と謝罪した。 公判では検察側が当初、懲役23年を求刑したが、裁判長が量刑の確認を求めたため、休廷となった。再開後、検察側は有期懲役「5~30年」としていた部分を「5~22年(殺人20年、銃刀法違反2年)」に訂正。求刑についても懲役「23年」を「22年」に訂正した。この訂正に関して鹿児島地検は「有期懲役の上限を間違えた」と説明。決裁する上司も見落としていたという。溝口修次席検事は「関係者らに迷惑をかけて申し訳ない。基本を徹底するよう再発防止に努める」と話した。 少年は25年2月1日に逮捕された。家裁送致後に検察官送致(逆送)され、殺人と住居侵入、銃刀法違反の罪で起訴された。起訴状によると、少年は24年11月20日、女性宅に窓から侵入し、帰宅してきた女性の肩や胸などを包丁で数回突き刺して殺害するなどしたとされる。(大村久)

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