特殊詐欺でキャッシュカードをだまし取ったなどとして、警視庁が2日までに職業不詳の東こと佐々木成人容疑者(34)=東京都中央区=を詐欺容疑などで逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。 佐々木容疑者が関与するとみられる特殊詐欺グループによる被害は、2025年11月までの約3年間に東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県で約500件、総額約22億円に上るという。警視庁は、佐々木容疑者が、うその電話をかける「かけ子」や、被害者からキャッシュカードなどを受け取る「受け子」の各グループとつながり、報酬の分配割合などを決めていたグループのトップとみている。 佐々木容疑者の逮捕容疑は25年3月、別の人物らと共謀し、東京都小平市の90代女性に「給付金の支給のために必要だ」などとうそを言い、受け取ったキャッシュカードを使ってATMから現金360万円を引き出してだまし取ったなどというもの。 また、警視庁は、無職の高橋宏典容疑者(40)=千葉県松戸市=も、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等収受)容疑で逮捕した。高橋容疑者は25年3~4月、特殊詐欺でだまし取った金の一部を、親族を介して受け取った疑いがある。 警視庁は23年2月以降、この詐欺グループの受け子のまとめ役を担ったとされる無職の高橋宗正容疑者(41)ら計39人を詐欺容疑などで逮捕し、うち32人が起訴された。被害金の35%は受け子グループに渡り、残りを佐々木容疑者側とかけ子グループで分けていたとみられる。 佐々木容疑者は、複数の企業の代表を務めており、頻繁にタイやフィリピン、インドネシアへ渡航しているという。警視庁は、佐々木容疑者と高橋宏典容疑者らとの関係や、グループ内の指揮命令系統などについて、実態解明を進める。(板倉大地、西岡矩毅)