自民党本部に火炎瓶、被告が法廷で「日の丸」破る 東京地裁の初公判

東京・永田町の自民党本部に火炎瓶を投げ込んだなどとして火炎瓶処罰法違反などの罪に問われた男(51)の初公判が2日、東京地裁であった。被告が法廷に持ち込んだ「日の丸」を破るなどした一幕があり、直後に裁判は約30分にわたり休廷した。 男は臼田敦伸被告で、法廷で認否は示さなかった。弁護側は裁判を打ち切る「公訴棄却」を求めた。起訴が有効だとしても、起訴内容について全て争うとした。 被告は2024年10月19日午前6時ごろ、自民党本部に火炎瓶5本を順次投げ込み、その後に首相官邸前の防止柵に車で突っ込むなどしたとされる。殺人未遂や火炎瓶処罰法違反、器物損壊、公務執行妨害、自己所有建造物等以外放火の罪で起訴された。事件が起きたのは衆院選の期間中だった。 被告は裁判の冒頭で、「裁判長から起訴内容に間違いはないか」と問われたが答えず、立ち上がり、封筒のようなものから紙で作ったとみられる「日の丸」を取りだした。「これは国旗国歌法に基づき作った日章旗です」と述べ、その場で続けざまに2枚破った。「紙片」は床に散らばった。 その後3枚目を出したうえで、ズボンの中からチョコレートのような茶色い物体を出して口にほおばり、国旗で拭った後に「以上です」と述べた。 弁護側は、検察官が職権を乱用し事件を歪曲(わいきょく)しており、裁判所も適正な手続きをしなかったとして起訴は無効だと主張した。 検察側は冒頭陳述で、被告は2009年ごろから、選挙に立候補する際の供託金制度は違憲だとして裁判を起こしたり、SNSで供託金制度や既存政党を批判する投稿をしたりしていたと主張。24年ごろから火炎瓶の製造方法を調べて材料を購入した、などと指摘した。 この事件では東京地検が被告について約3カ月間の鑑定留置を実施。刑事責任が問えると判断して起訴した。被告は逮捕後、黙秘していたという。 公判は全15回が予定されており、判決は12月9日に言い渡される。(黒田早織)

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