実質的なデビュー作となったドラマ『街角』(1993年)から30年以上。大河ドラマ『風林火山』の山本勘助や『真田丸』の徳川家康、『JIN‐仁‐』の坂本龍馬、そして大ヒット作『きのう何食べた?』の矢吹賢二まで、歴史上の偉人から市井のチャーミングな人物、そして強烈な人間ドラマの主人公までを唯一無二の存在感で演じ分けてきた俳優・内野聖陽。 2021年にはその類稀なる演技力と芸術的功績が評価され、紫綬褒章を受賞。名実ともに日本を代表するトップ俳優として第一線を走り続けている。 そんな内野が今回、映画『負けへんで』で挑んだのは、ある日突然、国家権力の巨大な闇によってすべてを奪われ、248日間に及ぶ不当勾留を強いられながらも、完全無罪を勝ち取るために反撃の狼煙を上げる不動産デベロッパー社長・藤堂繁だ。理不尽な絶望のどん底から、男はいかにして立ち上がったのか。 撮影前の原作者との劇的な出会い、そして役に魂を注ぎ込む独自の役者美学に迫る。【第1回/全4回】