被告「釣り場の確認に行っていた」と関与否定 広島県福山市明王台の主婦殺害事件 広島地裁で被告人質問

2001年2月に広島県福山市明王台5丁目の民家で主婦=当時(35)=が刺殺された事件で、殺人などの罪に問われた無職男の三被告(70)=同市=の裁判員裁判の第3回公判が5日、広島地裁で始まった。被告は被告人質問で「(当日は)釣りが好きで、釣り場の確認に行っていた」などと話し、事件への関与を否定した。 被告は被告人質問で、現場の主婦方には「行ったことがない」とし、主婦やその家族との面識はないと説明。「やった覚えのない事件でこのように監禁されていることが理解できません。早く出たいです」と述べた。焦点となっているDNA鑑定の結果については「難しい言葉は分からない」とした。 広島県警は21年10月、別事件で採取した被告のDNA型と現場の血痕の型が一致したとして被告を逮捕した。被告は1月30日の初公判で、「記憶にないから分かりません」と起訴内容を否認し、無罪を主張。DNA鑑定の結果に対する評価が最大の焦点となっている。 弁護人によると、被告は取り調べ段階で自白に転じたものの、その後は一貫して否認している。弁護側は自白を強要されたと訴え、地裁は自白調書について任意性がないと判断し、検察側の証拠請求を却下している。 起訴状などによると、被告は01年2月6日午前11時半ごろから午後1時ごろまでの間、主婦方に侵入し、主婦を果物ナイフで刺すなどして殺害した疑い。

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