東欧ハンガリーで、日本人女性が火事のあった自宅アパートで死亡し元夫が逮捕された事件で、女性の弁護士がANNの取材に応じ、女性が2度、警察に相談していたことを明らかにし、警察の対応を批判しました。 ユリア・スプロンズ弁護士 「(ニュースを見て)すぐにこれは事故ではない、元夫の犯行だと言いました」 先月29日、ブダペストのアパートで火事があり、日本人女性(43)が遺体で見つかりました。 警察は当初、失火が原因と判断しましたが、その後の捜査でアイルランド国籍の元夫(43)が逮捕され、計画殺人の罪で訴追されました。 2年前から女性の相談を受けていたスプロンズ弁護士は、女性が過去2回、元夫からの被害を警察に訴えていたことを明らかにしました。 ユリア・スプロンズ弁護士 「(女性の訴えに対して)警察は最初から非常に否定的で、『これはハンガリーでは犯罪でも何でもない、ばかげている』と言いました」 女性は、去年8月に元夫にパソコンを盗まれるなどした際と、11月に「痛みと共にゆっくりと死ぬだろう」などと殺害をほのめかすメールを受け取った際に改めて相談しましたが、対応してもらえませんでした。 また、女性は射撃が趣味の元夫が女性の部屋に銃を保管していたことを不安に感じていたということです。 スプロンズ弁護士は、警察が女性の相談に真摯に応じていれば事件は防げたはずだとして、「警察の対応は非常に傲慢で恥ずべきもの」と強く批判しました。 8日は、女性の友人や市民らが現場となった女性のアパート前から国会や警察まで行進し、集会を行う予定です。