1歳の男の子は対向車に命を奪われた…ドラレコに残された「恐怖の映像」、警官が遺族に放った「驚きの一言」

■「衝突を避けることは不可能でした」 まずは以下の動画をご覧ください。親子4人が乗る乗用車のドライブレコーダーに記録されていた7秒間の映像と、この衝突事故で犠牲になった男の子の、1歳の誕生日の姿を編集したものです。 助手席に乗っていて重傷を負った母親の神農(かみの)彩乃さん(38)は、その瞬間を振り返ります。 「対向車は、『はみ出してきた』のではなく、『突撃してきた』と表現できるほどの急ハンドルでこちらへ向かってきました。衝突を避けることは不可能でした。運転していた夫は衝突された直後、後部座席の子供たちに『大丈夫か!』と声をかけていました。私は身体の痛みが激しく、後ろを向くことすらできないまま子供たちの名前を呼び続けました」 ■4人家族の穏やかな時間は一瞬で奪われた 2024年9月21日、午後0時50分ごろ、高知県香南市の高知東部自動車道で事故は発生しました。 前日から夫の諭哉(ゆうさい)さん(33)が運転するマイカー(トヨタ・エスクァイヤ)で高知に向かった神農さん一家は、21日の昼前、高知市内のひろめ市場に寄って昼食をとったあと、大阪市内の自宅に戻る予定で自動車道の下り車線を走行していました。 後部座席では、ジュニアシートに座る6歳の長女と、チャイルドシートを装着した1歳1カ月の長男・煌瑛(こうえい)ちゃんがすやすやと眠っていました。 しかし、その穏やかな時間は、一瞬で断ち切られたのです。 「私はそれから意識を失っていたようです。しばらくして「煌瑛!」と叫ぶ主人の大きな声で目が覚めました。なおも痛みで動けないまま、『こうちゃんどうしたの!』と聞きましたが、主人は、『煌瑛が息をしていない! 煌瑛戻ってこい! 戻ってこい!』と、何度も叫んでいました。救助に駆けつけてくださっていた方が、『あぁ、もう青くなってきている……』と言っているのが聞こえ、そして、再び意識がうすれました。気づいたときには大破した車の助手席から運び出されて、救急車に乗るところでした。救急隊員さんに子供たちのことを聞くと、主人と一緒に、先にヘリで病院に行ったと言われました」 彩乃さんは頸椎と背骨、腰骨、鎖骨が折れていたほか、小腸に損傷が見つかり、搬送先の病院で緊急手術を受けることになりました。一方、諭哉さんと長女、そして煌瑛ちゃんはヘリコプターで高知医療センターへ搬送されました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加