昨年6月、妻の遺体を遺棄したとして、大阪府警は10日、死体遺棄容疑で、夫で大阪市中央区龍造寺町の無職、黒木佳史(よしふみ)容疑者(35)を逮捕した。黒木容疑者は「今は何もいえません」と供述しているという。 妻の遺体は見つかっていないが、府警は関係者からの聴取の内容や、防犯カメラ映像など複数の状況証拠から立件に踏み切った。死亡の経緯を知っているとみて今後、殺人容疑も視野に調べる。 府警によると、妻はアルバイトの黒木いずみさん=当時(52)。令和5年4月に黒木容疑者と結婚し、大阪市中央区の集合住宅で同居していた。 逮捕容疑は、知人の30代の男性と共謀し昨年6月5日ごろ、自宅から妻のいずみさんの遺体を車で運び、岡山県内やその周辺に遺棄したとしている。男性は同月、自殺した。 府警によると、いずみさんは昨年5月26日にアルバイト先での勤務を終えて帰宅。同日夜、黒木容疑者宅の近隣住人から「男女が争う声が聞こえた」と通報があり、臨場した警察官がインターホンを鳴らしたが応答はなかった。この日以降いずみさんと連絡が取れなくなり、親族が同6月22日、府警に行方不明者届を出していた。