(CNN) 米ネブラスカ州オマハで、民家に侵入した野生のオポッサムが家の前に置いてあったチョコレートケーキを丸ごと一個平らげてしまう出来事があった。オポッサムは「Cake Bandit(ケーキ泥棒)」と呼ばれてSNSでたちまち人気者になった。 「事件」は9日、キム・ドゲットさんの自宅で発生。ポーチに出たドゲットさんは、量販店のコストコで買ったばかりのチョコレートムースケーキが床に落ちているのを発見した。新品のベージュのソファには茶色い足跡が付いていて、ハァハァと息を切らしたオポッサムがうずくまっていた。 オポッサムは州の野生生物保護施設に保護された。同施設のフェイスブックには「そういうこと、誰にでもあるよ」「自分も一人でケーキを全部食べて息が荒くなったことがある。コストコじゃなかったけれど、一度や二度じゃない。分かるよ、分かる」など支援のコメントが殺到している。 ドゲットさんはあの夜、デッキを冷蔵庫代わりに使っていたといい、デッキをのぞいた息子から「ソファにオポッサムがいるよ」と知らされても、最初は信じなかった。 ところが明かりをつけると本当にオポッサムがいた。追い払おうとしても逃げなかったことから、チョコレートで中毒になったのかもしれないと思い当たり、保護団体に電話した。 州の保護施設によると、ケーキを丸ごと食べたことが、結果的にこのオポッサムの命を救った可能性がある。現在は、ケーキとは無関係の鉛中毒の治療も受けているといい、「現行犯逮捕されて幸運だった。病院に来て診断を受けなければ命取りになるところだった」と同施設はCNNに説明した。 同施設は「Cake Bandit」の文字が入ったTシャツを制作した。オポッサムは完全回復が見込めるといい、数週間のうちに野生に戻すことができる見通し。