「作成ができると思えない」死亡診断書を記載した80代の男性医師を知る人が証言 “うその死亡診断書”の作成が常態化していた疑いも 警察が当時の指揮系統など慎重に捜査【みちのく記念病院・殺人隠蔽事件】

青森県八戸市の病院で起きた殺人を隠ぺいしようとしたとして医師2人が逮捕された事件についてです。死亡診断書を記載した医師は当時、認知症の疑いで入院中で、医師を知る人は「作成ができると思えない」と証言しています。また、殺害された患者以外にも死因を「肺炎」と記載する死亡診断書が多数見つかっていて、警察は虚偽内容での作成が常態化していた疑いがあるとみて捜査を進めています。 八戸市の「みちのく記念病院」で2023年、入院患者の男性が殺害された事件で当時、院長だった石山隆容疑者(61)と主治医だった弟の哲容疑者(60)は、死因を「肺炎」と記載した死亡診断書を遺族に交付するなどして、事件を隠ぺいしようとした疑いが持たれています。 この死亡診断書をめぐり、診断した医師として記載されている80代の男性医師は当時、認知症の疑いで病院に入院していて、2024年に亡くなっていたことが捜査関係者への取材で分かっています。 この男性医師を知る人は青森テレビの取材に対して、「認知症を思わせる話しぶり」で「診察や死亡診断書の作成ができたと思えない」と話しています。 また、事件後に行われた病院の捜索では、その男性医師の名前で死因を「肺炎」と記載した死亡診断書が多数見つかっていて、虚偽の死亡診断書の作成が常態化していた疑いもあるとみられています。 警察は患者の診療記録を押収していて、医師以外の病院関係者が虚偽の死亡診断書の作成に関わっている可能性も含め、当時の指揮系統など慎重に捜査を進めています。 ■「医療全体の信頼を揺るがすような重要な案件」 青森県は立ち入り検査実施の意向など示す 青森県八戸市の病院で起きた殺人を隠ぺいしようとしたとして医師2人が逮捕された事件。今回のこの事件について、青森県の宮下宗一郎知事は「医療全体の信頼を揺るがす」と述べ、県としても立ち入り検査などを実施する意向を示しました。 青森県 宮下宗一郎 知事 「一病院のことにとどまらず、医療全体の信頼を揺るがすような重要な案件だと受け止めております」

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