隠蔽事件の病院に立ち入り検査 青森県と八戸市、処分可否判断

青森県八戸市の「みちのく記念病院」の元院長らが逮捕された入院患者間の殺人隠蔽事件を受け、県と市は19日、医療法に基づき病院に立ち入り検査した。宮下宗一郎知事は青森市内で報道陣に「病院が将来も機能できるかが一番の検査項目だ。不適切行為がなかったか事実を積み重ね、必要であれば処分する」と述べた。 午後1時15分ごろ、黒いスーツ姿の職員ら約10人が病院の正面玄関から入り、約4時間の検査を実施した。資料や聞き取りで、医師の配置や病床の状況など医療体制が適切か確認したという。宮下氏は、通常は2週間前に通知するが、今回は当日の午前中に連絡した「事実上の抜き打ち」だったと強調。今後も繰り返し検査するとしている。 県警に犯人隠避容疑で逮捕されたのは、当時の病院長石山隆容疑者(61)と、殺害された男性の主治医で、弟の哲容疑者(60)。共謀して2023年3月13日、入院中の男=殺人罪で懲役17年が確定=が同室の男性に暴行を加え殺害したのを知りながら、虚偽の死亡診断書を遺族に渡すなどし、事件を隠そうとした疑いがある。

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