殺人事件を隠ぺいしたとされる青森県八戸市の「みちのく記念病院」へ、県と市が19日午後、立ち入り検査に踏み切りました。宮下宗一郎知事は「命が守られているか」を集中的に検査して、今後も事実を積み重ねて、必要であれば処分する考えを示しました。 県と八戸市は、19日午後1時過ぎから「みちのく記念病院」への立ち入り検査を始めました。 「みちのく記念病院」では、当時の院長の石山隆容疑者と医師の石山哲容疑者が、2023年に起きた殺人事件を隠ぺいしようとした疑いで警察に逮捕されました。 警察によりますと、2人は殺害された男性の遺族に死因を「肺炎」と記載した死亡診断書を渡すなどしたとされています。 青森県の宮下宗一郎知事は「医療の信頼を根底から揺るがす重大事案だ」などと指摘し、医療法に基づく病院への立ち入り検査を行う考えを示していました。 県は、「みちのく記念病院」で同じような事案がなかったどうかや、対応が組織的だったか調べることにしています。 宮下知事は19日午後に青森市で取材に応じ、立ち入り検査は、19日以降も実施して病院の実態を調べていく考えを示しました。 青森県 宮下宗一郎 知事 「検査の内容は主に入院患者270人程度いるが、この命・健康が守られているかについて、集中的に検査を実施している。医療従事者の確保や病室の状況、これを中心的に本日は検査を実施した。こういうことが令和の時代に起こること自体がすごく驚いていて、非常に特異・特殊なのかなと思っている。医療法・医師法の観点から医師法の観点から不適切な行為がなかったについて、事実を積み重ねて必要であれば処分」 青森テレビの取材に対し、「みちのく記念病院」の担当者は県と市の立ち入り検査を受けたことについて「今後とも指導していただくしかない」とコメントしています。