新潟県聖籠町で78歳の男性の遺体を土の中に遺棄したとして逮捕された男が「有害物質を含む廃棄物を捨てたい」として、事件前、知人から重機を借りていたことがわかりました。 捜査本部は男が重機を使って遺体を埋めた可能性があるとみて調べています。 (リポート) 「午前9時過ぎです。小山容疑者を乗せた車がいま検察庁に到着しました」 2月26日、送検された小山大輔容疑者(33)。去年10月26日、小杉英雄さん(78)の遺体を聖籠町にある空き家の敷地の土の中に埋めて遺棄した疑いが持たれています。事件から2か月あまり…捜査本部は小杉さん名義の通帳から現金を引き出していた小山容疑者の逮捕に踏み切りました。 〈県警 捜査本部 阿部吉晴刑事部長〉 「小杉さんの口座から3回にわたって預金が払い戻された事実は小杉さん本人によるものではなく、不正に払い戻された詐欺事件であることが判明し、小山についても当該事件に関与した容疑が浮上しました」 去年10月には山形市の男と共謀し、3回にわたり小杉さん名義の通帳などを不正に使って計345万円あまりを引き出したとして詐欺の疑いで逮捕されていた小山容疑者。小杉さんの遺体を遺棄したのが10月26日。約2か月後に警察が遺体を発見しました。 〈県警 捜査本部 阿部吉晴刑事部長〉 Q)なぜ小山が遺体を遺棄したか分かったのか? 「詳細は控えるがさまざまな捜査を推進した結果、きょうまでに小山容疑者の犯行だと断定した」 捜査本部は小山容疑者が遺体を遺棄した日付を10月26日と特定。この日に何があったのか。小山容疑者の知人を取材すると状況が明らかになってきました。 〈小山容疑者の知人〉 「聖籠町の伐採、草刈り、一部解体、置物撤去、整地という仕事を依頼されました。自分の記憶では10月の半ばの話だったと記憶しています」 こう話す男性…小山容疑者から遺体が遺棄された聖籠町の空き家の整備を依頼されたといいます。さらに、依頼された整備とは別に頼まれたのが… (小山容疑者) 「有害物質を含む廃棄物を捨てるため重機を貸してほしい」 〈小山容疑者の知人〉 「ユンボ(重機)を少しだけ使わせてくださいという話がありました。重機を使って穴を掘っていたというのはうちの従業員がみたというのは分かっています」 男性が貸した重機を使って作業をしていたという小山容疑者。さらに… 〈小山容疑者の知人〉 「その際はうちの従業員も1人貸してほしいということでうちの従業員1人貸したんですが、その際、従業員は『フレコン(袋)というものを倉庫から引っ張り出すのを手伝った』と。ユンボに乗って穴を掘っているところをチラッと見てしまったと(従業員は)言っていた」 その後、従業員が現場を離れたところ、袋はすでに土の中に埋められていたといいます。 捜査関係者によると、男性の会社の作業日報などの情報をもとに捜査本部は小山容疑者が遺体を埋めた日を特定したということです。 〈小山容疑者の知人〉 「(自分の会社は)犯罪に関与したり関わったりし ていることは一切ないので、それは誤解はしてほしくない。正直な話、悔しい気持ちしかない」 捜査本部は小山容疑者が重機で土を掘り遺体を遺棄した可能性があるとみて調べるとともに、小杉さんが死亡した経緯を調べています。