【ミャンマー】カレン軍閥幹部への逮捕状、タイ政府に促す

民主派人権団体の「ジャスティス・フォー・ミャンマー(JFM)」は、タイ政府に対して、ミャンマーの少数民族カレン人系の軍閥「カレン国境警備隊(BGF、現在はカレン民族軍=KNAに改称)」トップのソーチットゥ大佐など3人に対する逮捕状請求を急ぐよう求めた。 25日に発表した声明で、3人が率いるカレンBGFがタイとの国境地帯で起こしている犯罪行為に対処するための重要な一歩になるとして、タイ政府の逮捕状請求検討に歓迎の意を示した。その上で、かねてBGF幹部とその家族が不動産の取引や開発などを通じて、オンライン詐欺や人身売買などの越境犯罪からいかに不当な利益を得ていたかを公表しており、短期的な捜査協力で訴追から逃げるようなことがあってはならないと訴えた。また、幹部3人のみならずその家族、幹部と協力してきたタイ企業や個人に対する逮捕状も裁判所に請求するべきだと主張した。 ただ電子メディアのイラワジが26日伝えたところによると、タイの地元紙は19日に、タイ検察当局は裁判所が3人への逮捕状を発行するには証拠不十分とみており、捜査当局と検察当局の間で逮捕状請求の合意に至っていないと報じた。 カレンBGFは、タイ国境沿いのミャンマー東部カイン(カレン)州ミャワディ郊外の「シュエ・コッコー新都市(通称チャイナタウン)」などを実効支配している。同都市は国際的な特殊詐欺や人身売買など違法行為の温床として、国際的な注目が集まっている。

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