大麻取締法違反の疑いで昨年10月に逮捕され、執行猶予3年の有罪判決を受けた木村〝フィリップ〟ミノル(31)が古巣の立ち技格闘技イベント「K―1」の会見に登場し、復帰戦を希望した。 木村は27日、都内で行われた会見の最後に姿を見せた。「K―1反乱軍(仮)」を率いる前K―1スーパーフェザー級王者のレオナ・ペタスからその新メンバーとして呼び込まれると、まずは「多大なご迷惑とご心配をおかけして申し訳ありませんでした。これからは違法薬物やドーピングなどをせず、新しい木村〝フィリップ〟ミノルとして生まれ変わります」と謝罪しつつ再出発に意欲を見せた。 スタートしたばかりの「K―1反乱軍(仮)」に協力することになった理由を「僕は(K―1に)特に恨みもないんですけど…。反乱軍って、反乱したヤツが集まるってことですよね。反乱っていうものを教えてやろうという意識でございます。復帰のチャンスにしたいなと思って、ここに来ました。強い姿を見せて復活の一歩目にしたいなと思います」と説明。昨年の逮捕により試合がキャンセルとなった相手のYA―MANや、イベントを主催していた立ち技打撃格闘技「RISE」の関係者への事情説明と謝罪は済んでいるとしつつ「確認はしたので(執行猶予中の試合出場は)大丈夫です。あくまでルールに乗っ取った形でやっています」と語気を強めた。 2月には古傷のあったひざの前十字じん帯の手術を受けたとして「経過はいい感じです。治り具合は早いと思います。自分としては秋から年末くらいに復帰できればいいかなと」と年内の復帰を目指していると説明する。さらに「つまずいてしまったり、事件を起こしてしまったり、ほかの人ができない回り道をしているので。そういう負の連鎖が続くことでしか得られない〝ダークな力〟があると思うので」と不敵な笑み。「来たヤツをドンドン倒していきたい。名前があるヤツを残されたキャリアで倒していきたい。ここに来たからには間違いなく盛り上げます。木村ミノルが来たからにはヤバい試合をお見せします」として参戦をアピールした。 これにK―1の宮田充プロデューサーは「爆弾を放り込まれた感じです。こういう爆弾はちょっと迷惑というか、困るなという。いろんな人の顔が浮かんできますね」と困惑。「ミノルにもレオナにも話を聞かないといけない。ちょっとことが違いますよね。久々にどうしようかなという…。どうしようといっても何かしないといけないし」と頭を抱えた。 また、この日の会見では、5月31日の神奈川・横浜BUNTAI大会を当初は「K―1 WORLD MAX 2025」として行うとしていたが、タイトルを「K―1 BEYOND」に改めると発表。中国の格闘技イベント「武林風」の石青(シー・チン)プロデューサーと宮田プロデューサーが協力関係を約束する協議書に署名を交わした。また、レオナは松山勇汰とともに「K―1 BEYOND」で行われるトーナメントに出場すると勝手に発表した。