北九州市で昨年12月、中学3年の男女が殺傷された事件で、殺人などの疑いで逮捕された平原政徳容疑者(44)について、福岡地検小倉支部が、今月14日までの鑑定留置期間の延長を裁判所へ請求する方針を固めたことが10日、捜査関係者への取材で分かった。1カ月程度の延長を申請し、裁判所が決定する。 起訴した場合、公判で刑事責任能力が争点になる可能性があり、さらに詳しく専門家による精神鑑定を行う必要があると判断したもようだ。 事件は昨年12月14日夜、同市小倉南区のファストフード店で発生。同区の男子生徒と中島咲彩さん(15)が刃物で刺され、中島さんが死亡。男子生徒も重傷を負った。 福岡県警は同19日に男子生徒に対する殺人未遂容疑で逮捕し、今年1月9日に中島さんに対する殺人容疑で再逮捕。福岡地検小倉支部は同16日、刑事責任能力を確認するため鑑定留置を始めていた。